【プロダクション】映像通信 MAインフラを全面改修 マルチチャンネル・デジタルオーディオ・データ伝送規格のMADI対応ルーターを採用

2014.10.27 UP

MADIに対応した映像通信 MA室「S.3」

MADIに対応した映像通信 MA室「S.3」

マシンルーム

マシンルーム

システム設計を担当したミキサーチーム リーダー 山下淳氏

システム設計を担当したミキサーチーム リーダー 山下淳氏

 映像通信(インファス・ドットコム、東京都港区)は、MA室「S.1」「S.2」「S.3」の3室で、マシン室と信号系統を全面改修した。デジタル信号をMADIで引き回し、ルーティングスイッチャーで切り替えてミキシングする。
 64chを1本のケーブルで伝送するMADIの採用により、機器や回線数、スペースを削減。3室計4式の「Pro Tools」など機材をラック3本に納め、インフラのコスト負担を抑えると同時に効率運用を実現した。
 同社は2012年、2室でMADIの運用を開始。14年に入り、MacProおよび周辺機器が出そろったことに合わせ工事を実施した。放送や録音スタジオでMADIの活用は増えているが、ポストプロでの大規模活用はまだ珍しいという。
 MADI(Multichannel Audio Digital Interface)は、AES(Audio Engineering Society、オーディオ技術者協会)によって標準化されたインタフェース規格。マルチチャンネルのデジタルオーディオデータの伝送に用いられるもので、1本のケーブル(同軸で100m、またはオプティカルで2000m)で最大64チャンネル(一方向、双方向の場合は2本のケーブルが必要)のオーディオ信号を伝送できる。
 映像と音声データは、共有サーバー「ISIS5500」に保存。MADIルーティングシステムは、ダイレクトアウトテクノロジーズ製「M.1K2」を採用し、各室にインタフェースとして、MADI AD/DAコンバーター「ANDIAMO.XT」を設置した。
 VTRへの書き出しなどは、NTPテクノロジーの入出力装置であり、MADIとSDIを相互変換するモジュラーオーディオインタフェース「PENTA 720」を介してルーターに入力する。ビデオはブラックマジックデザイン「Video Hub 20×20」で切り替える。
 共有機材は電源を二重化し、バックアップ回線としてAES/EBUも残した。レファレンスはパッチで切り換える。AVIDのインタフェース「HD I/O」は、192kHzのハイレゾ音源作品で活用する。
 システム設計を担当した同社ミキサーチームのリーダー、山下淳氏は、「当社は番組やCM、展示会映像、企業VP、ミュージックビデオ、小規模ムービーなど多彩な作品を担当。ルーターにより、サラウンドの音戻しやダウンミックスをはじめ多チャンネルの扱いが容易になる」と話す。
 さらにKVM切り換えは、CalDigit サンダーボルト接続I/F拡張ドック 「Thunderbolt Station」を利用する。ケーブルは米コーニング社製。同氏は「サンダーボルト2の高速性や汎用性の高さを生かしたかった。保守点検の際も、Macだけ切り替えれば作業を続けることができる」と説明。音作りで重要な広さなど環境を保つことで、仕上がりの高さと顧客の満足に貢献できるという。
 この改修に合わせ、S.3にはSSLのコントローラー「Nucleus」を、S.1にはミレニアの「HV-3C」をマイクプリアンプとして設置した。
 システムは三友が担当。タックシステムが技術協力した。

MADIに対応した映像通信 MA室「S.3」

MADIに対応した映像通信 MA室「S.3」

マシンルーム

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システム設計を担当したミキサーチーム リーダー 山下淳氏

システム設計を担当したミキサーチーム リーダー 山下淳氏

#interbee2019

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