【Inter BEE 2015】音響特機 小規模でも使えるDSP「Q-SYS Core110f」をお披露目 10月に発表したばかりのEAWのミドルクラス新型スピーカーも国内初展示

2015.11.13 UP

QSC製のDSP「Q-SYS」の小規模モデル「Q-SYS Core110f」

QSC製のDSP「Q-SYS」の小規模モデル「Q-SYS Core110f」

1Uで「Q-SYS Core110f」の背面には、入力8系統、出力8系統、「フレックスチャンネル」8系統の端子を用意

1Uで「Q-SYS Core110f」の背面には、入力8系統、出力8系統、「フレックスチャンネル」8系統の端子を用意

国内では初めての展示となるEAW製のAdaptive Systemsのミドルクラス製品「ANNA」

国内では初めての展示となるEAW製のAdaptive Systemsのミドルクラス製品「ANNA」

 音響特機は、千葉・幕張メッセで11月18日(水)から20日(金)までの3日間にわたって開催されるInter BEE 2015に、QSC製のデジタルシグナルプロセッサー(DSP)「Q-SYS」の小規模モデルや、EAW製のAdaptive Systemsのミドルレンジ製品など新製品を出展する(ブース番号:1305)。
 音響特機 マーケティンググループ 係長の宮下朋丈氏は「QSCもEAWも、これまでは大規模用途向けをメインターゲットにした製品が多かった。今回のInter BEE 2015では、日本で使いやすいサイズや規模感の新製品を紹介できる」と語る。

■1Uの小規模タイプDSP「Q-SYS Core110f」を国内発売
 QSC製のDSP「Q-SYS」シリーズは、専用のDSPチップを使うのではなく、インテルの汎用プロセッサーを使うことが特徴だ。企業用サーバーでも実証されている通り、高いプロセッシングパワーを得られるだけでなく、新しい技術への対応をソフト的なアップデートで可能にした。一方、「既存のラインアップは中規模、大規模な設備に向けたもので、国内では同等機能を持ちながらも小規模で導入しやすい価格の製品が求められていた」(宮下氏)。
 今回のInter BEEでは、そうした国内の要望に合致する小規模なモデル「Q-SYS Core 110f」を紹介する。1Uサイズのきょう体にQ-SYSの機能を制限することなく凝縮したコンパクトモデルだ。新製品のCore110fは小規模システムを主なターゲットとするため、1Uのきょう体単体で多彩な入出力を備える。入力8系統、出力8系統に加えて、自由に入力/出力を切り替えられる「フレックスチャンネル」を8系統用意する。また4ポートのUSBで16イン/16アウトのデジタルチャンネルに対応するほか、POTS回線、LAN端子を利用したネットワークストリーミングの送受信、VoIP(Voice over IP)による通話の利用も可能だ。
 内蔵する4GBのSSDを活用して、オーディオファイルの16チャンネル同時再生やレコーディングも可能。またAVとITの統合もコンセプトの1つで、遠隔会議などの用途ではコンタクトサーバーから電話帳をダウンロードして利用できるほか、エコーキャンセラー機能が必要になった場合にはコスト負担なしでソフト的に追加するといったメリットもある。
 「Core110fは、満を持して提供する製品という位置づけ。高機能のDSPを導入したい場合はもちろん、低コストなのでアナログ製品からの置き換えにも十分対応できる。ブースでは来場者の要望に応えて機能性や性能を確認してもらえるような実演を行う」(宮下氏)とのこと。2016年1月の発売を控え、Inter BEEでは事前に体験することができる。

■ミドルクラスのAdaptive Systems「ANNA」を国内初展示
 音響特機は前回のInter BEE EXPERIENCEのラインアレイスピーカー体験デモに、EAW(EASTERN ACOUSTIC WORKS)製のラージクラスのAdaptive Systems「ANYA」(アンニャ)を出展した。内部でDSP処理をすることでバナナカーブの設計が不要で、直線状に吊り、リスニングポイントに対して均一の音量を届けられることが高い評価を受けたという。しかしANYAも大規模向けの製品で、国内の中心的な需要よりも規模感が大きかった。宮下氏は「小規模タイプはいつ出るの?と尋ねられることが多かった。2015年10月に米国ニューヨークで開催された展示会のAESでミドルタイプのANNA(アンナ)が発表され、その展示機を早くもInter BEEで紹介できる」と意気込む。
 天地のサイズはANYAの半分程度に抑えられ、直線上に吊るすだけで済むAdaptive Systemsのソリューションを中小規模の現場でも活用できる。「上部をカットしたモデルでは、内部の構造を確認できるので、ぜひ見に来て欲しい」(宮下氏)。
 このほかにも、音響特機の主力製品群では、MACKIEの主力ラインアップを展示。MACKIEでは、Bluetooth機能に力を入れていることから、コンパクトモニターの「CRシリーズ」にBluetooth対応の新製品を紹介する。また会議室向けのDSPとしては世界でもトップクラスのシェアを持つBIAMP製の「TESIRA」シリーズも、オーディオテクニカ製のネットワークマイクを使ったソリューションなどを展示し、来場者にアピールする予定だ。


【音響特機】
本社住所:〒103-0001 東京都中央区日本橋小伝馬町10-1 CSSビルディング3階
http://www.otk.co.jp
プロオーディオ部門 /ホール1 /1305

QSC製のDSP「Q-SYS」の小規模モデル「Q-SYS Core110f」

QSC製のDSP「Q-SYS」の小規模モデル「Q-SYS Core110f」

1Uで「Q-SYS Core110f」の背面には、入力8系統、出力8系統、「フレックスチャンネル」8系統の端子を用意

1Uで「Q-SYS Core110f」の背面には、入力8系統、出力8系統、「フレックスチャンネル」8系統の端子を用意

国内では初めての展示となるEAW製のAdaptive Systemsのミドルクラス製品「ANNA」

国内では初めての展示となるEAW製のAdaptive Systemsのミドルクラス製品「ANNA」

#interbee2019

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