【Inter BEE 2015】日立製作所 4K映像編集システムデモ展示 日立ストレージとHyperFSによるSAN/NAS兼用 高性能素材共有ストレージを実現

2015.11.16 UP

ミッドレンジストレージ Hitachi Virtual Storage Platform G100/200

ミッドレンジストレージ Hitachi Virtual Storage Platform G100/200

HyperFS操作画面

HyperFS操作画面

 株式会社 日立製作所(以下、日立)は、同社初となる4K映像編集システムのデモンストレーションを展示する。4Kのような高解像度映像を扱う場合、素材共有ストレージの性能が作業効率を左右するケースは少なくない。コピーや映像処理に膨大な時間がかかってしまう・・・、編集画面が固まってしまって仕事にならない・・・といった経験をお持ちの方も多いだろう。
 今回、日立が4K映像編集システムデモで用いる素材共有ストレージは、日立のストレージと、SAN/NAS兼用ファイル共有システムHyperFSを組み合わせたものであり、4Kの読み出しなど、操作感を体感することができる。

■HyperFS ~SAN/NAS兼用の使いやすさと拡張性~
 HyperFSはScale Logic社(以下、Scale Logic)が提供するファイル共有システムだ。その大きな特長はSANファイル共有とスケールアウトNASを1つのストレージで実現できるところにある。
 ストレージを選ぶ際、SANかNASどちらが良いのか?と悩むケースは多いだろう。映画制作やポストプロダクションなど、高いファイルアクセス性能が必要な場合はファイバーチャネルを使ったSANファイル共有が適しているが、映画素材のチェックや低解像度での編集などは汎用性の高いNASの方が使いやすい。通常は、SANかNASのどちらか1つを選ぶか、業務ごとにSANとNASを使い分けることになる。しかし、HyperFSでは1つのストレージにSANとNASを統合することができる。業務に応じて使い分けることができるため、「SANかNASか?」と悩む必要がなくなる。加えて、1ファイルシステムで64ZB(ゼタバイト)までスケールアウトでき、将来のデータ増大にも対応することができる。

■日立ストレージ ~45年の歴史が支える信頼性と性能~
 今回のデモで使用するストレージは日立のHitachi Virtual Storage Platform G100(以下、VSP G100)とHitachi Virtual Storage Platform G200(以下、VSP G200)。いずれも今年4月に発売した、最新のミッドレンジストレージだ。日立のストレージは45年の歴史を持ち、幅広い業界で採用されている。
 金融や社会インフラなどミッションクリティカルなシステムで利用されていることもあり、信頼性への評価は高い。生産工程の9割を使って品質チェックを実施したり、万が一障害が発生してもシステムダウンを避けるために部品の2重化を行うなど様々な取り組みをしている。また全国約300箇所の保守拠点から保守サービスを受けることもできる。
さらに、RAID構成によらず高性能が発揮できることも魅力の1つである。通常高性能を発揮できるのはRAID5まで、という場合が多いが、日立ストレージではRAID6でも高い性能を発揮することができる。大切な映像の格納先としては、性能を落とさずに、信頼性の高いRAID6を採用できることは大きなメリットと言える。

■HyperFS×日立ストレージ
 日立は映像業界向けのソリューションを提供するにあたり、各種ソフトウェア、ハードウェアベンダと連携し、様々な業務に対応できるソリューションを準備している。Scale Logicとの連携もその1つで、HyperFSとの事前検証を共同で行うなど、技術・販売両方での協力体制を強化している。日立ストレージとHyperFSの組合せは既にいくつかの放送局などで導入されている。その1つが米国の有料テレビネットワークを展開するStarzで、ポスプロ、及びアーカイビングソリューションとして、HyperFSと日立のストレージが採用されたという。

■4Kワークフローを支える様々なソリューション
 InterBEE2015ではHyperFS、日立ストレージ以外にもさまざまなソリューションを展示する。昨年も連携展示を行ったDalet社(以下、Dalet)とは、メディアアセットマネジメント「Dalet Galaxy」、コンパクトビデオサーバ「Dalet Brio」を共同で展示する。Daletは世界で900社以上の導入実績を持つフランスのMAMベンダーであり、日立のサーバ、ストレージと組み合わせることで柔軟かつスピーディーなファイルベースシステム構築が可能だ。「Dalet Brio」は、最大12chの入出力に対応可能なコンパクトビデオサーバ。簡易的な収録再生システムにも利用することができる。「Dalet Brio」の展示では隣接展示を行う(株)日立国際電気が展示する4Kカメラとの連携デモも予定されているというのでこちらも注目したい。その他、大容量ファイル転送基盤「JP1/Data Highway」や、映像コンテンツ漏えい対策ソフトウェア「データプロテクトミドルウェア」といった、ファイルの受け渡しに便利なソリューションや、Photron-miniMAMとLTOを連携した映像活用ソリューションなども展示する。
さらに (株)日立ハイテクソリューションズからは、L-Alert対応 防災情報緊急速報システムや、UAV(無人航空機)ソリューション、無線映像伝送ユニットなどの展示が予定されている。映像制作・放送のさまざまなシーンで活用できる多彩な展示が期待できそうだ。

ミッドレンジストレージ Hitachi Virtual Storage Platform G100/200

ミッドレンジストレージ Hitachi Virtual Storage Platform G100/200

HyperFS操作画面

HyperFS操作画面

#interbee2019

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