【Pre Inter BEE 2013】EMCアイシロン部門 アジアパシフィックジャパンCTOが招待講演で「4KライブTVワークフロー」テーマに講演 ブースでスケールアウトNAS関連新製品の展示・デモ

2013.11.7 UP

アイシロンの特徴を説明するEMCアイシロン部門のアジアパシフィックジャパンCTO チャールズ・セヴィア氏

アイシロンの特徴を説明するEMCアイシロン部門のアジアパシフィックジャパンCTO チャールズ・セヴィア氏

アクセラレーター A100

アクセラレーター A100

スケールアウトNAS Xシリーズ X400

スケールアウトNAS Xシリーズ X400

 EMCジャパン アイシロン事業本部が展開する「アイシロン・スケールアウトNAS」は、映像メディア業界やハイパフォーマンスコンピューティング分野で3500社以上のユーザーが利用する世界でも有数のストレージシステムだ。ファイルベースでの映像制作がいっそう進むと同時に、4K試験放送を2014年に控える今、ユーザーは大容量データを高速にかつ柔軟に、信頼性を持って扱えるストレージを求めている。 EMCアイシロン部門のアジアパシフィックジャパンCTO、チャールズ・セヴィア氏(上写真)に、映像業界におけるスケールアウトNASの強みと、InterBEEでの出展内容などについて聞いた。セヴィア氏は、国際会議場で開催される「Inter BEE Content Forum 2013」において、「4K - ライブTVワークフローのための最適化されたストレージアーキテクチャとは」と題した招待講演に登壇する。

■「ワークフローを簡素化、直接ストリーミング送出が可能」
 近年、ファイルベースメディアでの収録やノンリニア編集機の浸透により、データの集中管理と共有制作を可能にするサーバー/ストレージの必要性が向上。導入に関心を持つユーザーが急増している。
 アイシロン・スケールアウトNASは、アニメーションやCG制作、ストリーミングを含む放送局のコンテンツ配信部門、音楽・動画配信企業など映像・メディア産業で多く採用され、そのパフォーマンスの高さと信頼性への評価が高い。
 EMCアイシロン部門のアジアパシフィックジャパンCTO、チャールズ・セヴィア氏は、同社から見たストレージの状況を次のように説明する。
 「ファイルベース化の進展により、ベースバンドからイーサネットを介したIP技術の利用にトレンドが移行。IP入出力のみ搭載する当社製品にとってこれは望ましいこと。メディアサーバーを使う必要がないため他社製品との接続やワークフローが簡素化するうえ、弊社製品から直接映像をストリーミング用に送出できるなど、お客様の利便性が著しく向上する」

■Inter BEE 2013で大容量コンテンツ用のワークフローをユーザーに披露
 モバイル端末に代表される映像のマルチプラットフォーム配信の影響も大きいという。
 「コンテンツプロバイダーにとって、モバイルやタブレットなどマルチプラットフォームでの映像視聴は有力な成長市場の一つ。最近では米MLBアドバンストメディアが映像配信用としてアイシロンを採用した」
 日本では2014年に4K映像の試験放送開始が開始する。4Kに対しては英BスカイBもサッカー中継を試みるなど、『ポストHD放送』として世界的に高い関心が寄せられている。
 HDの4倍の空間解像度を持つ4K映像は、ファイル容量とビットレートがこれまで以上に増大する。これを制作するには高スループットのストレージが重要なうえ、業務の状況に柔軟に対応できる拡張性も必要となる。
 EMCジャパンは、Inter BEE 2013の自社ブース(ホール7 / 7308)において、大容量コンテンツ用のワークフローをユーザーに披露する。中心となる製品は、今夏リリースしたばかりのアクセラレーター「A100」だ。
 アイシロンのスケールアウトNASは、「ノード」と呼ばれるディスクアレイにCPUやメモリといったハードウエアを搭載。ノードを追加することでパフォーマンスも向上できる。
 また、独自OS「OneFS」がクラスタを単一ストレージに見せる分散ファイルシステムを実現。各ノードはマルチヘッドとして動作し、ボトルネックなしにデータの読み書きを並列処理できる。特に「X400」は、高速プロセッサーと大容量キャッシュメモリ、SSDをサポートすることから、大容量とパフォーマンスを求めるハイエンド映像制作に適している。
 アクセラレーター「A100」は、容量にかかわらずノードあたりの総スループットを1100メガバイト/秒まで向上。X400に追加すれば、大容量データをスムーズに扱うことが可能となる。
 同製品に対する関心は4K制作への対応を進める企業で高く、既に放送関連会社が採用を決めている。EMCジャパンは、「これだけのスループットを出せるNASは他社にない」と製品の能力に自信を見せる。
 また、高パフォーマンスを発揮するため、ディスク構成に独自の工夫を凝らしている点も重要だ。ファイルシステムをシリアルATAディスク(HDD/SSD)に記録する一方、クラスタ容量の2%に当たるメタデータ記録用のSSDを装備することで、大規模ファイルでも円滑に扱うことを可能にしているのだ。
 セヴィア氏はこう説明する。
 「アイシロンストレージは、メタデータ用SSDにより『メタデータストーム』を回避できる」
 「例えばプロジェクトを削除すると何百という付随ファイルが一斉に消される。ファイル位置を示すメタデータが継続的に削除されるのはノードへの負荷となり、結果としてビデオの再生が止まったりインジェスト時にコマ落ちする。一つのSSDをメタデータに当てることで、こういったビデオ制作に致命的なメタデータストームを防ぐことができる」
 次世代映像の本命とも言える4K映像の制作には、アイシロンのスケールアウトNAS「X400」とアクセラレーター「A100」のコンビネーションが欠かせない存在になりそうだ。

■アイシロンA100 高パフォーマンスのワークフローをサポート
 「A100」は、アイシロン・クラスタストレージノードに追加するだけで、高パフォーマンスアプリケーションのワークフローをサポートする。
 従来製品の8倍となる1Uノードあたり256ギガバイトのL1キャッシュを保有することで、メモリ内には最近アクセスしたデータセットを大量に持つことができ、低遅延でかつきわめて高速な同時読み取りが可能。トータルスループットは1100メガバイト/秒を実現する。プラットフォームは、インテル・サンディブリッジベースの6コアプロセッサー。
 ユーザーは、ノードにキャッシュされたワークロード(実行中のソフトウエアのメモリイメージ)のパフォーマンスを、容量に関係なく拡張できる。並列性の高いビデオ編集やレンダリング、インジェストといった工程での活用が期待できる。

■X400 大容量と性能を両立
 アイシロンのスケールアウトNASは、ニーズに合わせた「S」「X」「NL」の3シリーズのラインアップで展開する。
 Xシリーズは高速容量とパフォーマンスのバランスを重視したモデル。このうち「X400」は4Uサイズで、1ノードあたりディスク最大36基、36-144テラバイトの容量を搭載。3-144式までのノードをインフィニバンドで接続できる。また、ファイルシステムメタデータ用SSDでネームスペースが集中する操作を高速化するなどしている。
 最適な運用形態を実現するアプリケーションソフトも用意した。
 データ保護用の「スナップショットIQ」は最大1024のスナップショットをサポートし、復元ポイントを柔軟に設定。ファイルを上書き後、以前のバージョンが必要になっても任意のタイミングで戻れる。
 プロジェクトごとにストレージ容量を割り当てる「スマートクオータ」を使える。

■セヴィア氏「4K-ライブTVワークフロー」に関するセミナーに登壇
 Inter BEE2013では、EMCアイシロンブースで新製品の展示・デモンストレーションを行うほか、「Inter BEE Content Forum 2013」において、「4K - ライブTVワークフローのための最適化されたストレージアーキテクチャとは」と題した
セヴィア氏の招待講演が開催される。

【招待講演】
会場:幕張メッセ・国際会議場2階 国際会議室
開催日時:11/15(金)12:15~13:00
参加方法:事前登録制(下記サイトよりお申し込みください)
http://www.inter-bee.com/ja/about/conference/content_forum.html#cf06

【EMCジャパン】
本社:〒151-0053 東京都渋谷区代々木2-1-1 新宿マインズタワー
URL:http://japan.emc.com
Inter BEE 2013ブース(映像・放送関連機材部門 / ホール7 / 7308)

アイシロンの特徴を説明するEMCアイシロン部門のアジアパシフィックジャパンCTO チャールズ・セヴィア氏

アイシロンの特徴を説明するEMCアイシロン部門のアジアパシフィックジャパンCTO チャールズ・セヴィア氏

アクセラレーター A100

アクセラレーター A100

スケールアウトNAS Xシリーズ X400

スケールアウトNAS Xシリーズ X400

#interbee2019

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