【Inter BEE 2017】サーモス、VECLOSブランドのプロ・セミプロに向けた真空エンクロージャー採用のモニタースピーカー新製品「MSA-380S」を一般向けに初公開

2017.11.10 UP

「VECLOS アクティブ ニアフィールド モニター MSA-380S」

「VECLOS アクティブ ニアフィールド モニター MSA-380S」

真空エンクロージャーによりクリアで定位の明確な音質とコンパクトで可搬性の高いボディーに

真空エンクロージャーによりクリアで定位の明確な音質とコンパクトで可搬性の高いボディーに

ステンレス製の魔法びんと同様のエンクロージャーに、スピーカーユニットをねじ込み式で取り付ける

ステンレス製の魔法びんと同様のエンクロージャーに、スピーカーユニットをねじ込み式で取り付ける

背面にはアンプ部へのバランス入力、スピーカーケーブルのコネクタ、バスレフポートなどが見える

背面にはアンプ部へのバランス入力、スピーカーケーブルのコネクタ、バスレフポートなどが見える

 真空技術を生かした「THERMOS」ブランドのステンレス製魔法びんで知られるサーモスが、11月15日から17日まで幕張メッセで開催するInter BEE 2017に出展する。Inter BEE 2017に出展するのは、魔法びんではなく新開発のモニタースピーカーだ。サーモスの真空二重構造の技術を生かした「真空エンクロージャー」を搭載し、クリアで定位の明確な音質とコンパクトで可搬性の高いボディーを持つ「VECLOS アクティブ ニアフィールド モニター MSA-380S」(以下、MSA-380S)がそれだ。ブランドのVECLOSは、Vacuum Enclosureからの造語で、真空エンクロージャーが提供するスピーカーの新しい魅力をアピールする。
(Inter BEE 2017は入場無料。下記サイトで事前登録を受け付け中)

■魔法びんで培った真空技術を音響分野へ展開
 サーモスがInter BEEに出展するのは、実は2回目のこと。前回の出展は2015年で、同年3月に発売した初の真空エンクロージャー搭載Bluetoothスピーカー「SSA-40シリーズ」を展示し、デモを行った。

 サーモス 経営企画課 VECLOS課の池田裕昭氏は「SSA-40シリーズはコンシューマ向けのBluetoothスピーカーです。真空エンクロージャーを搭載し、クリアな音質が評価されました。Inter BEEへの出展を契機に、楽器店やDTM専門店などでも取り扱ってもらうようになり、音響エンジニアやスタジオ設計者にも注目されるようになりました。今回は、VECLOSの技術を生かした完全なプロ・セミプロ仕様として、デスクトップ環境で使うモニタースピーカーを開発し、Inter BEE 2017で一般にお披露目します」と語る。

 魔法びんと同じく二重構造のステンレスの間の空間を真空にした真空エンクロージャーは、スピーカーのエンクロージャーとして高い性能を備える。剛性が高いにも関わらず筐体を極力薄くできることから小型化・軽量化に寄与するほか、使用されているステンレス素材は音響特性に優れ、高い減衰特性が得られる。さらに、円筒状の筐体形状と、バッフル面とユニットを一体化できることから回析が少なく、点音源化を実現しやすい。「構造・素材から得られるクリアなサウンドと、形状から得られる明確な定位が、モニタースピーカーに求められる性能と合致します」(池田氏)。こうしたMSA-380Sの特性を、サーモスブースでは実際に試聴で確認できる。

■パソコンと組み合わせるモニターとしての使い勝手も追求
 音響機器としてのこだわりは、エンクロージャーの開発にとどまらない。ドライバーユニットには、専用開発のパイオニア製で52mmのフルレンジスピーカーを採用。ピュア・アルミのコーンを用いることで、エンクロージャーからユニットまでフルメタルのモニタースピーカーとして製品化した。フルレンジの弱点である低域についても、バタフライダンパーと背面に用意したバスレフポートによってレスポンスと質感を確保する。アンプ回路は入力からアンプまでフルバランスの構成としており、さらにアンプ部の筐体にはマグネシウム合金を採用するこだわりも見せる。

 用途としては、パソコンと組み合わせて使うデスクトップ環境でのモニターを主に想定する。「デスクトップ環境に適したニアフィールドモニターという位置づけです。1台約850gという軽量な筐体なので、さまざまな音作りの現場に持ち出して使ってもらえると思います」と池田氏。デスクトップ環境や持ち運んだ先で最適な定位を求めるセッティングを可能にするために、土台となるアンプ部に対して最大45度まで、5度刻みでしっかりしたクリック感のある角度調整が可能である点も現場での利用を想定した機能だ。

 池田氏は、Inter BEE 2017での出展について、「エンジニアだけでなく、音楽や映像のクリエイターの方にも、MSA-380Sの音質と使い勝手を確かめてもらいたいと思います。Inter BEEでは、放送の現場の方にも興味を持っていただき、ご意見をいただけるとうれしいです」と、真空エンクロージャーの魅力が、Inter BEEでさらに広く認知されることに期待を寄せる。


サーモス(株)
本社住所
〒108-8405 東京都港区芝4-1-23 三田NNビル21階
URL
http://www.thermos.jp/
出展部門 /ホール / 小間番号
プロオーディオ部門 /ホール2 /2308


◆Inter BEE 2017 開催概要◆
■会期:2017年11月15日(水)~11月17日(金)〔3日間〕
■展示時間:11月15日(水)・16日(木)10:00-17:30/17日(金)10:00-17:00
■会場:幕張メッセ(展示ホール1~8、イベントホール、国際会議場)千葉市美浜区中瀬2-1
■入場:無料(登録制)
■主催:一般社団法人電子情報技術産業協会(JEITA)
■後援:総務省、経済産業省(建制順)
NHK、一般社団法人日本民間放送連盟、一般社団法人電波産業会(順不同)
■運営:一般社団法人日本エレクトロニクスショー協会(JESA)

「VECLOS アクティブ ニアフィールド モニター MSA-380S」

「VECLOS アクティブ ニアフィールド モニター MSA-380S」

真空エンクロージャーによりクリアで定位の明確な音質とコンパクトで可搬性の高いボディーに

真空エンクロージャーによりクリアで定位の明確な音質とコンパクトで可搬性の高いボディーに

ステンレス製の魔法びんと同様のエンクロージャーに、スピーカーユニットをねじ込み式で取り付ける

ステンレス製の魔法びんと同様のエンクロージャーに、スピーカーユニットをねじ込み式で取り付ける

背面にはアンプ部へのバランス入力、スピーカーケーブルのコネクタ、バスレフポートなどが見える

背面にはアンプ部へのバランス入力、スピーカーケーブルのコネクタ、バスレフポートなどが見える

#interbee2019

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