【NEWS】富士フイルム ミラーレスデジタルカメラ「Xシリーズ」のフラグシップモデル X-H1発表 映画用フィルム「エテルナ」のシミュレーションモード搭載

2018.2.15 UP

FUJIFILM X-H1

FUJIFILM X-H1

 富士フイルムは2月15日、ミラーレスデジタルカメラ「Xシリーズ」の最新モデル「FUJIFILM X-H1」(以下「X-H1」)を発表した。 3月1日から発売。価格はオープン価格。Xシリーズで最高のパフォーマンスを発揮するフラッグシップモデルと位置づけている。

 主な特徴は、
 1. 従来比2倍の堅牢性を実現した信頼設計のボディ、
 2. あらゆるシーンの撮影に投入できる快適なホールド性・操作性、
 3. 進化し続けるフォーカス性能、
 4. シネマ・ルックの高画質を撮って出しで実現する新フィルムシミュレーションETERNAモード、
 5. 初搭載の5軸、5.5段 ボディ内防振
                    の5つ。

■大型のレンズ装着にも耐える新開発の高剛性・高耐久ボディ
 現行機と比べ、マグネシウム合金の厚みを25%アップ。マウント部の取り付け構造も最適化し、小型・軽量ながら、衝撃などに対する高耐性を実現。外装には、粒度を高めた塗料を採用し、表面硬度8H(Hは、傷の付きにくさを表すJIS規格)相当を達成。擦り傷への耐性も優れている。また、防塵・防滴構造と-10度の耐低温性能も備えている。

■高倍率・高精細の電子ビューファインダーや大型背面モニター、大型グリップ採用など操作性を向上
 ファインダー倍率0.75倍、369万ドットの最高クラスの高倍率・高精細のEVFを搭載。表示タイムラグ0.005秒、表示フレームレート100フレーム/秒の滑らかさで、被写体の動きやピント位置を高精度に捉える。
 背面モニターには、高精細な104万ドット・3.0型LCDを採用。3方向チルト式による自在なアングルや静電式タッチパネルによる直感的な操作を実現している。
 大型センサー搭載の中判ミラーレスデジタルカメラ「GFX 50S」に採用している1.28インチの天面サブLCDを搭載し、撮影情報の瞬時の確認が可能になっている。
 新形状の握りやすい大型グリップを採用。また、レリーズボタンには、力の伝達に優れたリーフスプリング式を用いており、高いホールド性とレリーズ性能を実現している。
 このほか、親指で操作が可能な「AF-ON」ボタン、素早く正確にフォーカスポイントを移動できるフォーカスレバーを搭載し、快適なAF操作が可能だ。

■ボディ内の手ぶれ補正に5軸・最大5.5段の手ブレ補正機能を搭載
 3軸加速度センサー、3軸ジャイロセンサー、専用デュアルプロセッサーにより、5軸手ブレ補正を実現。 これにより、手ぶれ補正機能を装備していないレンズでも本体の手ぶれ補正を起動して使用できる。ボディ内手ブレ補正機能搭載は「Xシリーズ」で初となる。交換レンズ「XF35mmF1.4 R」との組み合わせでは5.5段、またそれ以外の多くのレンズでも5段以上の手ブレ補正効果を発揮し、スポーツなどのアクティブなシーンや夜景の撮影に適している。
 手ブレ補正機構の製造工程で、レーザー測定器等を駆使し、部品の平滑度と位置を高精度にコントロール。また、厳格な品質管理下で組立を行うことで、手ブレ補正駆動時でもミクロンオーダーでセンサー面の平行度を制御する。

■新たなAFアルゴリズムにより現行機に対して像面位相差AF性能が向上
 像面位相差方式のAFを採用することで、カメラをコンパクトにできると同時に、フォーカスずれを検出できるため、動画撮影中にオートフォーカスをかけてもピントを探すような挙動がなく、高速にフォーカシングできる。
 さらに、低照度限界を0.5EVから-1EVへ約1.5段分拡張し、暗所でのAF速度・精度を向上。像面位相差AFが動作する最小絞りもF8からF11へ拡大している。
 被写界深度を深くする場合や、超望遠ズームレンズ「XF100-400mmF4.5-5.6 R LM OIS WR」に2倍テレコンバーター「XF2X TC WR」を装着して使用する場合などでも、像面位相差によるAFが可能となっている。
 ズーム操作中のAF-C機能を大幅に高めたことで、被写体が激しく動くスポーツ撮影などで効果的だ。さらに、捕捉性能を向上させており、野鳥や動物の毛並みのような微細なテクスチャーを持つ被写体でも精度の高い撮影ができる。
 また、「Xシリーズ」で初めて「フリッカー低減撮影機能」を搭載。蛍光灯や水銀灯など照明のちらつきがある不安定な光源下での連写撮影でも安定した露出を実現。

■富士フイルムがフィルム開発で培ったノウハウを生かした「フィルムシミュレーション」
 映画用フィルム「ETERNA(エテルナ)」の名前を継承した「エテルナモード」を搭載。静止画撮影・動画撮影の両方で用いることができる。落ち着いた発色と豊かなシャドウトーンが特徴。ダイナミックレンジ400%(約12段相当)と併用することで、ポストプロでのカラーグレーディングの手間を慧眼氏、完成度の高い映像収録が可能。
 蛍光灯などの不安定な光源下でも安定した露出を実現する「フリッカー低減撮影機能」も装備。

■ハイダイナミックレンジガンマカーブ「F-Log」
 広いダイナミックレンジのガンマカーブ「F-Log」での記録、外部機器への非圧縮出力が可能。撮影後の色調加工などカラーグレーディングにも対応。エテルナ用のLUTも新たにラインアップしている。色域はITU-R BT.2020に準拠。

■シネマレンズも発表
 富士フイルムは、同日、シネマレンズ「MKX18-55mmT2.9」「MKX50-135mmT2.9」を発表。これらは年内発売を予定。
 望遠単焦点レンズ「XF200mmF2 R LM OIS WR」・超広角ズームレンズ「XF8-16mmF2.8 R LM WR」を加えた豊富なラインアップの交換レンズとの組み合わせで、プロ写真家やハイアマチュア、映像作家などの幅広いニーズに対応する。

■200Mbps高ビットレート記録にも対応
 デジタルシネマのアスペクト比(17:9)に対応。200Mbpsの高ビットレート記録にも対応し、高画質な動画撮影を実現。最高感度はISO25600、低速シャッター1/4秒。さらに、素早く動く被写体のスローモーション再生時でも滑らかな動画を実現する「1080/120Pハイスピード動画(2倍/4倍/5倍スロー)」、広色域で撮影を行い、色や輝度などの編集が可能な動画データをSDカードに記録できる「F-Log SDカード記録」、明暗差の許容範囲を拡げる「ダイナミックレンジ400%(約12stop)設定」を搭載。
 そのほか「DCI 4K(4096×2160)」、「高音質内蔵マイク(24bit/48KHz)」、「音声タイムコード」などさまざまな動画撮影をサポートする機能を搭載している。

編集:Inter BEE 2018 ニュースセンター

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