【Pre Inter BEE 2013】オーディオブレインズ AVIDの小型新ミクシングコンソール S3Lシステムとマーチンオーディオ MLAスピーカーの小型版MLA miniを出展

2013.11.13 UP

英国 Martin Audio社の新製品MLA mini

英国 Martin Audio社の新製品MLA mini

 オーディオブレインズは、Inter BEE 2013の自社ブースにおいて、テーマを「先進的な技術の今を伝える業務用音響製品のご紹介」とし、同社が販売を扱う各種プロオーディオ製品の最新製品を出展。Martin Audio、AVID、APEX、PCE、d&bなどの最新製品を展示していく。
 Martin Audio MLAシリーズの新製品「Murtin Audio MLA mini」、AVIDの最新ミキシングコンソール「AVID S3Lシステム」(上写真)。また、音響用の電源として評価の高い電源コネクター「PCE CEE Form コネクタ」、FIR機能を追加したデジタルシグナルプロセッサー「APEX Intelli-X2」などを予定している。

■Pro Toolsのプラグインが利用可能な新しい小型コンソール AVID S3Lシステム
 AVIDの新しいミクシングコンソール「AVID S3Lシステム」は、モジュール型で、高性能なHDXを使用したプロセッシング・エンジン(AAX DSPプラグイン対応)と、ステージ上やラックに組み込んでライブで使用できる拡張可能なリモートI/O、ツアーでも自宅のスタジオ内と同様の操作ができる魅力的でコンパクトなコントロール・サーフィスなどからなる。
 サーフェスは、PAのオペレーターが手持ちで持ち運び、ライブ会場での作業が可能。集音後は、サーフェスとMacでミックスダウンができる。小規模なライブサウンドの設備として利用でき、ワンマンオペレーションによる録音作業にも使える。PAと録音の作業を兼ね備えている。旧来の製品に当てはまらないコンセプトの小型コンソールだ。
 AVIDは、約7年前からライブサウンド市場にVENUEシリーズを投入し、国内外で広く普及してきた。国内ではライブツアーのPA卓で大きなシェアを占めている。米国でも10大ツアーといわれる大規模なツアーの多くがVENUEを採用しているという。
 VENUEの特徴は、プラグインソフトがProToolsと同じように、ライブで展開できるという使いやすさ。スタジオで広く浸透しているProToolsによる収録とライブの垣根を越えた製品として受け容れられた。VENUEシリーズは、S3Lの発表と時期を同じくして、新たにAvidライブ・サウンド・システムという名称でラインアップが登場している。
 今回出展するS3Lは、より小型の新しいタイプのコンソールシリーズ 10月に発表されたばかりだ。VENUEとは異なるシリーズ名で登場したが、これまでのVENUEソフトウェアにも対応する。
 オープンなEthernet AVBに対応している点も大きな特徴。Ethernet AVB(正式名称「IEEE 802.1 Audio/Video Bridging」(IEEE 802.1AVB))は、オーディオ・ビデオをEthernetで伝送することを目的にした規格。プロオーディオだけでなく、家庭内や車載装置などでも導入の計画が進んでいる。アップルのMac OS 10.8.4から、Ethernet AVBをサポートしている。これにより、これまでPro Toolsとの接続にはインタフェースが必要であり、さらに64chともなると、多くのインタフェースが必要だったが、EhternetAVBにより、一本のケーブルで接続可能になる。

 主な特徴は以下の通り。
・HDXパワープロセッシングにより妥協のないパフォーマンス
・統合されたPro ToolsのAAXプラグインでスタジオサウンドをリクリエイト
・最大64個のマイクプリアンプへモジュラーシステムを拡張可能
・ケーブルがかさばらない、信頼性の高いイーサネットAVB接続
・ラップトップのイーサネットポートを介してPro Tools(または他のDAW)へ直接録音可能
・S3コントロールサーフェスをEUCONコントローラ(将来対応予定)として使用しPro Toolsや他のDAWをコントロール
・システムはどこにでもフィット&簡単に運搬可能。飛行機やバスツアーに最適。
・Avidライブサウンドシステムで評価の高い機能の多くを網羅
・全てのAvidライブシステム上で動作するVENUEショー·ファイルをUSBキーに保存可能

■MLAの小型版でより幅広い利用層へアピール
 「Martin Audio MLA mini」は、近年話題を集めている「Murtin Audio MLAシリーズ」の小型版として日本で初展示となる新製品だ。MLAシリーズは、従来のラインアレイのコンセプトとは異なり、独立して動作する各スピーカー(セル)を用いて、コンピューターによる制御技術を用いている(MLAはMulti-cellular Loud speaker Arrayの略)。
 ライブ会場におけるスピーカーシステムは、約15年ほど前に登場したラインアレイ・スピーカーにより、システムの専有面積が大幅に減少し、容易に垂直方向のエリアカバーが可能になった。また、シミュレーションの実施により、音圧差が少なくなるなどの改善がなされた。
 しかし、巨大なライブ会場の中で、カバーエリア内での音質が聴取する場所によって異なることは避けられなかった。 巨大なライブ会場では、ステージから10mに位置する観客席と、100mに位置する観客席があり、それぞれの位置で聞く音は同じものにはできなかった。また、シミュレーションの結果と実際の演奏時との違いが出るといった課題や、さらには、設置後にシステムの指向性を変更するのが困難、反射をコントロールできない、などの課題が残っていた。
 こうした課題に対して、従来のホールで、観客席の最前列と最後部の音の差が20dB程度あったものが、MLAでは、わずか3dBの差に縮まるという測定結果をもたらしている。これは、音が最後部まで減衰しないという状況といえる。
 これは、24本のアレイにおける144個のスピーカーユニットの1個ずつが出す音波をDSPによって個別に制御することによる。理想的な視聴状況から、それぞれのユニットが出す音を計算するという画期的な手法を採っている。
 今回出展するMLA MINIは、このMLAの技術を引き継ぐとともに、MLA、MLAコンパクトに次ぐサイズとなる。12本のアレイで35メートルをカバーし、750人から1000人収容の会場での利用が可能だ。これにより、これまでの巨大なライブステージへの対応から、価格的にもサイズ的にも、より幅広い用途への利用が可能になる。MLAミニでは、シミュレーションソフトを持ちながら、近似した値をプリセットとして用意している。小型・軽量化により、設置方式もポールにたてるなど、多彩になっている。
 
【オーディオブレインズ】
本社:〒224-0044 神奈川県横浜市都筑区川向町797-1
URL:http://www.audiobrains.com
出展ブース:プロオーディオ部門 / ホール4 / 4306

【Pre InterBEE 2013】では、11月13日から15日までの3日間、千葉・幕張メッセで開催されるInter BEE 2013の出展企業の出展内容をお伝えしております。
 
 
 

 

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#interbee2019

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