【NEWS】DJIジャパン マルチコプター新製品「ファントム3」 4K対応、 超音波センサー搭載で屋内でも安定飛行実現 業務用途に保険適用も

2015.5.1 UP

アプリでリアルタイムに機体やカメラの情報を入手できる

アプリでリアルタイムに機体やカメラの情報を入手できる

シミュレーションを用いれば事前に実際の飛行ルートを練習できる

シミュレーションを用いれば事前に実際の飛行ルートを練習できる

SkyPixelのウェブサイト

SkyPixelのウェブサイト

通常サイズのRONIN(左)と比べ、約半分の重量になったRONIN-Mini(右)

通常サイズのRONIN(左)と比べ、約半分の重量になったRONIN-Mini(右)

 空撮用ドローンの開発・販売をするDJIジャパンは4月20日、東京・六本木で新製品発表会を開催し、DJIの主力製品であるファントムシリーズの最新機種、ファントム3(上写真)を発表した。
 新製品のファントム3は、本体下部に設置した専用カメラ(撮影用カメラとは別)と超音波センサーにより、地面の状況と高度を認識し、それにあわせて位置を安定させる「ビジョン・ポジショニング機能」を新たに搭載している。これにより、 GPSが使えない室内でも安定したホバリングが可能になった。

■4K撮影に対応
 また、搭載しているカメラが4K動画撮影(4K30fps)に対応。視野角(FOV)94度。アドビDNG対応。3軸ジンバルシステムを採用している。また、搭載カメラは極限まで歪みを抑える設計になっている点も大きな特徴という。発表会では、既発売製品と比較し、背景に映った水平線が丸く歪まない画像を紹介した。
 映像通信機能として、HD映像を最大2kmの遠隔地まで転送。手元のモニターでリアルタイムに映像を表示しながらフライトできる。

■アプリでカメラの遠隔操作も可能
 自社製のアプリにより、スマホやタブレット上でファントム3のさまざまな情報を入手できる。基本画面から、空撮に必要なさまざまな情報をリアルタイムに入手。機体からの映像のほか、高度、距離、速度、マップ上の位置や飛行ルートなども確認できる。また、カメラのシャッタースピード、露出、絞りの設定やタイマー撮影、連続撮影などのモード変更も可能。
 さらに、フライトレコードを記録、管理でき、これによって、トータル距離、時間、場所などをデータベースとして管理し、メンテナンス計画、フライト計画などに役立てることができるという。

■シミュレーターで実コースの事前練習も
 フライトシミュレーター機能により、同様のパラメータ設定で実際のコントローラーを用いて訓練できる。これにより、初心者でもシミュレーションで練習を重ねてフライトができるため、操作ミスによる破損を大幅に減らせる。
 また、収録した映像をもとに簡単にショートムービーができるフィルムメーカー機能を搭載。テンプレートを用いることで、端末に圧縮保存した4K映像で10分程度で編集、動画サイトでシェアできるという。

■プロカメラマンによる映像サイトも
 業務利用のためのSDKとして、カメラ、ジンバル、GPS信号処理などのコントロールが可能なツールを公開している。農業、測量、インフラなど多様な分野での利用が進んでいる。同社のウェブサイト上にあるスカイピクセルと呼ぶ共通プラットフォーム(http://skypixel.org)では、プロカメラマンによる映像が掲載されている。
 また今回、日本独自に構築した新たなシステムとして、DJI専用の賠償責任補償制度を付与した。マルチコプターを安全に利用するため、三井住友海上火災保険との間で締結(しけつ)した。購入後1年間、登録所有者が国内で利用した場合に限り補償するもの。業務用途を対象としており、操作ミスなどによる物損や人に怪我をさせてしまったときなどにも対応する。
 発表会場でプレスからの質問に対応した、三井住友海上保険東京企業第一本部の松本篤史氏は「ラジコン保険は、個人が趣味で利用する範囲に限っていたが、今回は業務用途による利用が対象となる。DJIが費用を負担して、業務用途でも安心して利用してもらおうという観点から締結となった。1年の補償期間を過ぎた場合について、どのように対応するかは、今後、DJIと話し合いながら設定を検討する」という。
 価格は、上記の補償制度込みで、4K対応の「ファントム3 プロフェッショナル」が17万5000円、HD(1080P、60fps)対応の「ファントム3アドバンスド」が13万9800円。

■手持ちジンバル、約半分の重量に
 このほか、新製品として、同社の手持ちジンバルシステム「RONIN-Mini」を紹介。カメラを取り付けることにより、歩行時の振動を抑えることができるほか、多彩な角度での撮影が可能。通常サイズのRONINと比べ、約半分の重量になったという。オプションパーツを装着することで、リアルタイム映像を送信。親指一つでカメラを制御するといったパーツが提供されている。
 続いて紹介した、「ZENMUSE Z15-α7」は、ソニーのカメラα7と35ミリレンズを搭載可能。ハイエンド向け3軸ジンバルシステムの最新製品。同社の6枚羽根マルチコプター「S900」、8枚羽根マルチコプター「S1000」などの大型マルチコプターに設置して使用できる。

アプリでリアルタイムに機体やカメラの情報を入手できる

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シミュレーションを用いれば事前に実際の飛行ルートを練習できる

シミュレーションを用いれば事前に実際の飛行ルートを練習できる

SkyPixelのウェブサイト

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通常サイズのRONIN(左)と比べ、約半分の重量になったRONIN-Mini(右)

通常サイズのRONIN(左)と比べ、約半分の重量になったRONIN-Mini(右)

#interbee2019

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