Inter BEE 2023 幕張メッセ:11月15日(水)~17日(金) オンライン:12月15日(金)まで

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Special 2025.10.10 UP

【INTER BEE MEDIA Biz】企画セッション「テレビ局のSVOD活用の行く先」事前レポート

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左から、徳力氏、香川氏、渡辺氏、野村氏

動画配信サービス市場が成熟する中、テレビ局が運営するSVODサービスの重要性が再び注目されている。グローバルプラットフォームとの競争が激化する一方で、日本のコンテンツの強みを生かした戦略が必要になっているからだ。INTER BEE MEDIA Bizでは11月21日(金)10:30から「テレビ局のSVOD活用の行く先」と題したセッションが開催される。本セッションでは、HJホールディングス株式会社 事業開発室室長の香川翔兵氏、TELASA株式会社 編成局次長の渡辺章太郎氏、株式会社フジテレビジョンプラットフォーム事業センター室長の野村和生氏をパネリストとしてお招きし、Hulu、TELASA、FODの各サービスについて語っていただく。モデレーターにはエンタメ系ブロガーとして知られるnoteプロデューサーの徳力基彦氏を迎え、テレビ局の強みを活かしたサービス展開についての議論を仕切ってもらう。その事前打合せの様子をレポートしよう。
(メディアコンサルタント 境 治)

テレビ局SVODの価値や取り組みをテーマに議論

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まず、あらかじめ徳力氏から示されていた進行案を確認した。最初に各サービスの概要を短めにプレゼンしてもらい、ディスカッションにできるだけ時間を割きたいとの提案に、パネリストも賛同してくれた。ディスカッションのテーマは、「地上波とSVODの人気番組の違い」「テレビ局ならではのSVODの価値」そして「取り組み事例の紹介」と、充実した内容になりそうだ。
ただ徳力氏は「私個人は、各局のサービスが一緒になった方がいいと考えていますよ」とあらかじめ述べ、そうしたテーマを振る可能性も口にした。3人のパネリストはこうした切り込んだテーマも受け止めると応じてくれ、他では聞けないディープな話が聞けそうな雰囲気だった。徳力氏は和んだ空気を感じ取って「登壇者同士に質問し合っていただく方が盛り上がります」と述べ、当日はパネリスト同士の活発な議論も交わされそうだ。

データ、著作権、外資プラットフォーム、尽きない話題で盛り上がる

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事前打ち合わせのために集まった面々だが、本番さながらの議論が展開された。テレビ局運営の配信プラットフォームの強みとして、放送と配信の連動によるコンテンツの展開や、テレビで放送されたドラマのスピンオフ作品の配信などの事例がその場でも飛び交った。
また野村氏は「テレビ局ならではの価値というのは、やはりデータを自社で持っていることですね」と、データの重要性に言及。他社のプラットフォームでは得られない視聴データが自社サービスなら得られ、分析などに大いに役立つと述べた。
音楽コンテンツの重要性も議論になった。ただ香川氏は「音楽番組の配信では権利処理のハードルが高いのが課題です」と指摘。放送された番組をそのまま配信する難しさを感じさせた。それぞれのサービスの成り立ちの違いも面白い論点だ。独自に立ち上げたFODに対し、Huluは米国から買収したサービス。TELASAについて渡辺氏は「KDDIとテレビ朝日50%ずつで作ってる会社なので、成り立ちが皆さんと違う部分がありますね」と、独特の立ち位置を説明した。
グローバルプラットフォームとの関係構築についても話題に登った。韓国が世界に向けて数多くのコンテンツを制作した結果、予算の高騰に悩んでいる。日本ではこれをどう受け止めるか難しいところだ。
尽きない議論はInterBEE当日にあらためて繰り広げられるだろう。今ホットなテレビ局のSVODサービスについてのセッションに乞うご期待!聴講申し込みはもう始まっているので、InterBEEの来場事前登録を済ませた上で、下のリンクから聴講予約をどうぞ!

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