【Hollywood Report】ユニバーサル・スタジオ・ハリウッド 『ユニバーサル・ファン・フェスト・ナイト』訪問レポート
鍋 潤太郎 / Inter BEEニュースセンター

〇はじめに
5月初頭、日本はゴールデンウイーク真っ盛りだった。しかしアメリカ地方にはゴールデンウイークが無いので、筆者は暦通りに、静かで平和で淡々とした人生を送っていた(笑)
そんな折、友人から『ユニバーサル・スタジオ・ハリウッドで『ユニバーサル・ファン・フェスト・ナイト』というイベントが開催されるので、みんなで行ってみませんか!』というお誘いが入った。
ユニバーサル・スタジオのテーマパークは、地元LAに住んでいると、『いつでもいける』感が強いせいか、意外と足を運ばないものだ。前回訪れたのが、もう何年前だったか?思い出せないくらい、久しぶりと言えば久しぶりである。
そこで、良い機会でもあるので、超~久しぶりにユニバーサル・スタジオを訪問し、『ユニバーサル・ファン・フェスト・ナイト』を体感してみる事にした。今回は、そのレポートである。
〇『ユニバーサル・ファン・フェスト・ナイト』とは?
ユニバーサル・スタジオ・ハリウッドでは、時折こうしたイベントが期間限定で開催される。イベント開催日は、テーマパークの通常営業は夕方で終了、その後はイベントのチケットを別途購入したゲストだけが入場できる、不思議な空間へと様変わりする。今回のイベントは夜7時から始まり、なんと深夜2時までガッツリと楽しむ事が出来る。各アトラクションも、イベントに関連して休止しているものを除き、オープンしていた。
今回開催された『ユニバーサル・ファン・フェスト・ナイト』は、SF、ファンタジー、ゲーム、アニメをテーマにした全く新しいアフターアワー・ファンダム・イベントで、2025年4月25日~27日、5月2日~4日、9日~11日、16日~18日という限定日に開催された。
『スタートレック』、『バック・トゥ・ザ・フューチャー』、『ダンジョンズ&ドラゴンズ』、『ワンピース』、『呪術廻戦』等の人気作品、そして『ウィザーディング・ワールド・オブ・ハリー・ポッター』と『SUPER NINTENDO WORLD』などの人気アトラクションをテーマにした、普段のテーマパークでは楽しむ事が出来ない、特設のファン・イベントが実施された。
これらは、テーマパーク内の既存のアトラクションの内部を一時的に置き換えたり、普段は映画撮影で使用されているサウンドステージを使って実施されたり、通常は歩いて立ち入る事が出来ない『スタジオ・ツアー』内のオープンセット内で開催されたりと、普段テーマパークを訪問する時とは異なる楽しみ方が出来るのがポイントである。
また、コスプレして来場するゲストも多く、中には映画のキャラクターにメッチャ似ている人や、あまりにも良い雰囲気を醸し出していて、思わず笑ってしまうようなコスプレも見られた。まるでハロウィンのような楽しさであった。

ちなみに、筆者が友人達と購入したチケットは273ドルで、これにはテーマパークの入場料、『ユニバーサル・ファン・フェスト・ナイト』へのアクセス、そして各アトラクションで長蛇の待ち行列をショートカット出来るエキスプレス・リストバンドが含まれていた。
〇『ユニバーサル・ファン・フェスト・ナイト』 ラインナップの数々
それではここで、ファン・フェストのラインナップを簡単にご紹介してみよう。
☆スタートレック:レッドアラート (Star Trek: Red Alert)

『スタートレックの世界へのウォークスルー体験』が楽しめる空間である。テーマパーク内の空き建物を活用して、中に特設セットが組まれていた。
星間脅威を阻止する任務を負ったUSSエンタープライズNCC-1701-Dに搭乗し、2403年にトリップ!
しかし乗り込んでみると、船内は宇宙の大人の事情で絶賛大混乱中(笑)

ゲストはエンタープライズの奥深くへと進み、船のエンジニアリングルームから転送パッド、そしてエンタープライズ号のブリッジ(スタートレック:ピカード 最終シーズンに登場したセット)に至るまで、おなじみのスタートレックの世界を体感しながら、危険を阻止し船内の平和を取り戻すためのミッションに挑む。
☆バック・トゥ・ザ・フューチャー:運命のヒル・バレー (Back to the Future: Destination Hill Valley)

映画『バック・トゥ・ザ・フューチャー』 (1985)をベースにした、タイムトラベル体験!
まずはユニバーサル・スタジオ・ハリウッドの人気アトラクション『スタジオ・ツアー』の連結トラムに乗り込み、トラムの巡回コースの中に含まれるバックロット/オープンセットへ向かう。そして、この作品が実際に撮影された場所、コートハウス・スクエアへ着いた瞬間、タイムトラベルがスタートする。

そこには映画の中でおなじみ、ヒル・バレーの光景が再現されていた。


オープンセット内では、プロの俳優達が出演者に扮してのパフォーマンスが随所で展開されており、その盛り上がりはファン冥利に尽きるものがあった。
『魅惑の深海パーティー』では本物のミュージシャン達による生バンドが演奏してるわ、ストリックランド先生はいるわ、ベフと手下、そしてジョージとロレインがいるわで、ゲストは映画の中にタイムスリップしたかのような感覚を味わえる。

ラストには、マーティを未来へ送り返す時計台への落雷シーンの、壮大な再現も行われていた。

☆ダンジョンズ&ドラゴンズ:ウォーターディープの秘密 (DUNGEONS & DRAGONS: Secrets of Waterdeep )

ロールプレイングゲーム、『ダンジョンズ&ドラゴンズ(D&D)』をベースにした体感コーナーで、映画撮影で実際に使用するサウンドステージの1つを利用し、設営されていた。
ゲストは、英雄的なスパイ組織『ハーパーズ』の一員となり、伝説のビーホルダー、ザナサーの陰謀を阻止し、ウォーターディープの街を救う。
このコーナーを設営するにあたり、ユニバーサル・スタジオ・ハリウッドは、ジム・ヘンソンズ・クリーチャー・ショップと提携し、『ダンジョンズ&ドラゴンズ:ウォーターディープの秘密』で命を吹き込まれる伝説のビホルダー、ザナサーを制作したという。
※ジム・ヘンソンズ・クリーチャー・ショップは40年以上にわたり、人形劇、アニマトロニクス、デジタルアニメーションの分野で世界的に著名な革新者として活躍してきた事で知られる。
☆ワンピース:海賊大集結(ONE PIECE: Grand Pirate Gathering)
☆『呪術廻戦 呪術師たちの飢餓』 (Jujutsu Kaisen: Hunger of the Cursed)

筆者は不勉強な事に、呪術廻戦がこれ程までにアメリカで人気を呼んでいる事を知らなかったのだが、アトラクション施設ドリームワークス・シアターを利用しての映像体験。
場内は満席で、キャラクターが登場する度に歓声が上がり、アメリカ人のファン達がこの作品に如何に親しんでいるのかが、肌で伝わってきた。
上映された映像は日本語音声+英語字幕での上映だったが、ファンは大喜び。
プレス向け資料によると『高校生の虎杖悠仁が偶然強力な呪いの宿主となり、呪いと戦う組織『東京呪術高等学校』に入団する物語』(英語)とあり、2022年9月16日から2023年7月2日までユニバーサル・スタジオ・ジャパンで公開された映像作品を、今回のイベント限定+英語字幕で上映したようだ。ただ、立体映像ではなく、2D上映であった。
劇中に登場する『ユニバ行ってきた。』という日本語セリフが、場内の笑いを誘っていたのが印象的だった(笑)
☆ウィザーディング・ワールド・オブ・ハリー・ポッター(The Wizarding World of Harry Potter)
☆SUPER NINTENDO WORLD:レッツゴー、ヨッシー (SUPER NINTENDO WORLD: Let’s Go, Yoshi)
〇おわりに
以上、『ユニバーサル・ファン・フェスト・ナイト』の模様をご紹介させて頂いたが、ユニバーサル・スタジオ・ハリウッドならではの、雰囲気や楽しさを感じ取って頂ければ幸いである。
また近い将来、ロサンゼルス観光を計画されておられる方は、是非公式サイトで最新情報やイベントなどをチェックされてみると良いだろう。