InterBEE REVIEW2016
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46スポーツ用アセットマネージメントシステムとして展開■今回の主力展示 4年後の2020年を見据えた取り組みとして、「EVSスポーツ・スタジアム」コーナーで、同社が取り扱うEVS社の4K対応最新スポーツプロダクションシステムの展示・デモを実施した。 4K対応製品としては、ライブの4Kカメラ信号を受け、リアルタイムで4Kのリプレイや4Kのハイライト制作が可能になった4K/HDライブプロダクションサーバ「XT4K」と「XT4K」で収録した4K映像を4Kファイル(「XAVC」フォーマット)として取り出すことができるデジタルアーカイブステーション「XFile3」を展示した。 「XFile3」は、「XT4K」に収録されているすべてのカメラ映像をファイルとして取り出せる。これにより、中継終了後の素材伝送時間を短縮し、さらにこれまで利用していなかったカメラ映像をニュースやネット配信などに有効活用できる。 スポーツ用プロダクションマネジメントシステム「IP Director」とビデオ判定用マルチアングルプレビューシステム「Xeebra」も、大規模スポーツイベントにおいて利用されている。「IP Director」は、EVSサーバで受けたベースバンドの映像をファイル化して管理するスポーツ用アセットマネージメントシステム。オリンピックの複数会場からの映像にメタデータを付けて登録し、放送センターで集中管理する。世界各国の放送事業者が、サーバにアクセスし、キーワード検索により映像データを取り出して放送で利用できる。 スポーツコンテンツをアセット化して有効活用するワークフローを、今後、日本でも2020年に向けて広めていきたい。 「Xeebra」は、ビデオ審判用に設計されたマルチアングルの審判判定用リプレイシステム。専用のカメラを用意する必要がなく、放送用のカメラをもとにビデオ判定ができる。ジョグダイアルを装備した専用コントロールにより、シーン検索や特定シーンの即時レビューなどの操作ができる。サーバ型のシステムとなっているので、スタジアムから離れた場所からもリモートで使える。ドラマ/バラエティ向けスタジオ収録システムとして活用 また、スタジオでのドラマやバラエティ収録をターゲットとした自社製品として、スタジオインジェストソリューション「STING」を提案した。これは、スポーツ現場で利用されてきたEVS社のライブプロダクションサーバ「XTシリーズ」をベースにした製品。テープレスによる制作環境が進む中で、VTRの販売・サポートが相次いで終了しており、今後さらに、ドラマやバラエティのスタジオ収録でもVTRによる収録からの移行が進みつつある。そうした用途へ向け、1台のサーバで最大12チャンネルの映像収録が可能な、EVSのサーバベースのインジェストソリューションを提案している。

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