InterBEE REVIEW2012 (JP)
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38PLレンズに電動ドライブユニットを搭載■今回の展示の中心となる製品は何か。 「最新のシネマレンズ製品だ。今年は特にPLレンズに力を入れた。ZK4.7×19およびZK3.5×85は高い光学性能を追求したことに加え、操作性の向上を図った点が大きな特長である。小型・軽量化を図るとともに電動制御のドライブユニットを搭載しており、ズームやフォーカスを電動でスムーズに行える。高い光学性能をフルに発揮し、映像表現の幅が大きく広がるだろう。なお、ZK4.7×19は2012年のNABで発表し、反響の大きかった製品。今回のInter BEEが国内初出展となる。ZK3.5×85も今回が国内初のお披露目だ」 「レンズ以外では3Dデジタルカメラや3D対応デジタルフォトフレーム、富士フイルムの色再現技術とカラーマネジメント技術をもとに開発したデジタル映像撮影現場向けの色管理システム『IS-100』、圧縮時最大容量6.25TBを実現した第6世代のLTOテープなどを出展した。IS-100は当社が初めて手がけるデジタル映像撮影用システムということもあり、反響が大きかったようだ。ブースではiPadの操作でカラーバランス、彩度、明るさなどの調整をリアルタイムで行えるデモも公開した。また第6世代のLTOテープは近日発売予定。アーカイブ用途として注目が高い」■展示品の訴求に関して工夫した点はあるか。 「レンズに関しては昨年同様、ブース内に仮設スタジオを設営。照明を工夫し、実際のスタジオに近い環境で表現力、使い勝手などを体感できるようにした。また望遠レンズはより遠くの被写体を捉えられるように、レンズがブースの外側を向くようにカメラを配置した」業界の垣根を越えた来場者の広がり■先頃、撮影用/上映用フィルムの販売終了を発表したが、 来場者の反応はどうか。 「撮影用/上映用フィルムの販売終了は映画撮影・制作・上映・保存工程のデジタル化に対応した事業転換の一環。ただし、機器のデジタル化については早い段階から取り組んできており、来場者に目立った変化はない」 「富士フイルムはデジタル化に関して、いかにそのメリットを製品に取り込むかということに注力して取り組んできた。例えば、PLレンズのドライブユニット搭載はその表れだ。レンズというアナログ的な光学機器にデジタル制御の駆動部品を付加することで、使いやすさを高めた。アナログの良さに、うまくデジタルの要素をミックスさせて、より良いものを提供していく。それが当社の目指す大きな方向性である」

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