InterBEE REVIEW2011 (JP)
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70 巨大宇宙船のコックピットを思わせるコンソールから繰り出される光と映像が投影されるステージ上では、「絆」をテーマに、東日本大震災からの復興をイメージしたジャズダンスが繰り広げられた。舞台上に投影された照明とNHKアートが制作したCG映像は、天井面を含めたステージ全体に投影され、舞台空間が爆発的に拡大したかと思わせるほどの威力を発揮した。舞台上では、ジャズダンスとテンポのあった照明・映像の効果によって、ステージ上のダンサーが重力から解放されて浮き上がっているような錯覚をおぼえさせた。 映像シンポジウムの企画を担当した、NHKアート取締役の國重静司氏は、今回のねらいについて次のように話す。 「今回、映像シンポジウムとしては初めて、ステージにフォーカスをおいた。そのねらいは、Inter BEEの主な来場者である放送関係者や映像制作会社のアーチストの方々に対して、リアルな舞台やステージの空間の中でも映像や照明を生かした表現が可能であるということを知ってもらいたかった」 また、「映像投影機器や照明機器、ネットワーク機器の進歩により、映像の高いクオリティが生かせる時代が来ている。映像が舞台やステージなどでも活用されるようになる。今回はその試金石となった」と述べ、Inter BEEの「映像シンポジウム」において、新たな映像の可能性を広げる試みに今後も意欲を示した。

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