InterBEE REVIEW2011 (JP)
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 「災害の発生時だけでなく、その後の避難指示や避難所への案内、さらには食糧の配布や給水車の案内など、地域に求められる情報を音声と画面で、きめ細かく提供できることを考えている。実験では、デジタル電波の伝わり方や、どのような条件で自動的にラジオが起動するかなど技術的な問題を検証すると同時に、その緊急情報は どのようなチャンネルを通じて伝えられ、誰が主体的に自動起動のスイッチを入れるのかなど運用上の課題も検証し、行政機関と共に制度化を目指す。南海トラフ沿いにおける巨大地震や関東直下型地震はいつ起きてもおかしくないと言われる。その被害を最小限に食い止めるためにも、デジタル・コミュニティ放送の完成を急ぎたい」■今後のInter BEEにはどのような期待をされているか。 「デジタル化はこれからの放送を大きく変えることになる。これまでの放送の枠がなくなり、インターネットやさまざまなメディアとの結びつきが可能になる。こうした新しい動きを支えるための機器が次々と登場し、新しいメーカーも参入している状況が、今回のInter BEEで見られた。また、Inter BEEは、新しいメーカーとどうやって連携していくか、新しい機材をどのように活用していくかを考え、新しい放送のあり方を探る機会となっており、注目している」「また、セッションなどによって海外からの放送関係者の意見を聞くことで、海外の放送の状況や、日本の放送技術が世界の中で占める位置についても知ることができる重要な機会だと考えている。放送をはじめとしたメディアにおいても、デジタル化によってグローバル化の流れが加速している。Inter BEEは、現状の放送業務を見つめる新たな視点を得る場として、今後も多様な情報を提供してくれることを期待している」65放送の変革期Inter BEEへの期待も高まる

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