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2009.12.1

【ニュース】NEC、SD映像をフルHD映像へ変換する「超解像トランスコーダ」を発売

超解像トランスコーダ「SRVC-1000」
超解像トランスコーダの特徴
システムLSI「μPD9281GC」を搭載した試作ボード
NEC第三ネットワークソリューション事業部長の渡辺俊彦氏
本製品を利用した投資節約効果

<<SD映像をリアルタイムにフルHD映像化>>

 日本電気株式会社(以下:NEC、本社:東京都港区、代表取締役社長:矢野 薫)は、SD映像をリアルタイムにフルHD映像に変換する超解像トランスコーダ「SRVC-1000」を製品化、2009年11月30日に発表会を開催した。放送事業者向けに12月24日から販売を開始する。希望小売価格は、298万円(税別)からで、放送事業者以外にケーブルテレビ事業者や番組制作会社、ホスプロダクションなどもターゲットとしている。なお、今後3年間で3000台の販売を見込んでいる。

 「SRVC-1000」は、1Uハーフラックサイズの超解像トランスコーダ装置で、入力インタフェースはHD/SD-SDI(BNC)を1系統、出力インタフェースはHD-SDI(BNC)を1系統装備する。


<<NEC独自の「1枚超解像技術」を利用することでリアルタイム処理を実現>>

 「SRVC-1000」は、NEC独自の「1枚超解像技術」を利用して、SD映像からフルHD映像へリアルタイムに変換することができる。一般的なSD映像からフルHD映像へのアップスケーリングにより元映像を2倍に拡大すると、画素数は4倍に増え、ギザギザ感が目立ったり、追加画素は周囲の影響を受け中間色で補正されるため、輪郭がぼやけた状態となる課題がある。また、高解像化を実現する技術には、10枚以上の連続フレーム画像を反復計算して高解像度画像を生成する「複数枚超解像度」技術があるが、膨大の量のメモリと計算能力が必要なため、リアルタイムでの高解像化が困難だった。

 この「1枚超解像技術」を採用することで、1枚のフレーム画像からアップルケーリングした後フレーム伸長処理を行うため、最小限のメモリで高解像度化でき、エッジ先鋭化処理や混合分離処理を同時に実行することで、リアルタイムに画像拡大時のぼやけやエッジの粗さを改善し、鮮明で自然な映像をフルHDに表示することができるという。

 なお、今回の製品には、NEC中央研究所が開発した「1枚超解像技術」を適用したシステムLSI「μPD9281GC」(NECエレクトロニクスが開発)を搭載する。


<<放送事業者のHD化普及に貢献できる製品>>

 デジタルテレビの普及により、フルDHを活かした映像視聴ニーズが高まってきているが、HD化に対応するためには高価な設備導入が必要であり、コスト負担が大きい。また、過去50年間に蓄積してきた膨大なSD映像資産の有効活用という課題がある。NEC第三ネットワークソリューション事業部長の渡辺俊彦氏は、「この超解像度トランスコーダは、SD映像を綺麗なフルHD映像へ変換が可能なため、既存のSD放送設備やSD映像資産を有効活用することができるメリットがある」とアピールした。
 また、投資節約効果についても言及。例えば、中規模スタジオの場合、「HD化のために、HDメインカメラ一式を導入する場合、約2000万円のコストがかかる。これに対して、本製品を利用した場合は、既存のSDカメラを流用することができるため、本製品1台あたりの約300万円の投資で済むため、HD化に伴う投資を約1,700万円の費用削減ができる(同氏)」とメリットを強調。、今までに実施してきたマーケティングの結果、地方局や番組製作会社、ホストプロダクションなどからのニーズもあることから、「HD化の大幅な設備投資抑制が図れ、放送事業者のHD化の普及に貢献できる(同氏)」と述べた。


<<海外のデジタル放送向けへの対応も検討>>

 本製品がサポートする解像度が、日本のデジタル放送仕様となっているため国内販売のみとなるが、この製品で採用している「1枚超解像技術」は、海外のデジタル放送で採用されている解像度にも対応可能だ。そのため、日本の地上デジタル放送方式が採用された中南米市場も今後ターゲットとなると予想されることから、海外展開についても「今後検討していきたい」と渡辺俊彦氏は語った。




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