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2018.5.2 UP

【NEWS】デジタルコンテンツ協会 市原専務理事 インタビュー Inter BEE 2018におけるDCEXPO開催について聞く「コンテンツ技術はコンテンツ産業成長の源泉」

デジタルコンテンツ協会 市原健介 専務理事
デジタルコンテンツ協会 市原健介 専務理事
昨年のDCEXPOの様子。先進的で多彩なコンテンツ技術が紹介される
昨年のDCEXPOの様子。先進的で多彩なコンテンツ技術が紹介される
海外からの視察も積極的に招き、国際性が豊だ(昨年のDCEXPO)
海外からの視察も積極的に招き、国際性が豊だ(昨年のDCEXPO)

 11月14日から16日までの3日間、千葉・幕張メッセで開催するInter BEE 2018に、一般財団法人デジタルコンテンツ協会のデジタルコンテンツEXPO(DCEXPO)が参加する。これまで10年にわたり、日本のアート、コンテンツの最新技術を紹介してきたDCEXPOが新たにInter BEEに場所を移して開催するねらいについて、一般財団法人 デジタルコンテンツ協会(DCAJ)専務理事の市原健介氏に話を聞いた。


■「コンテンツ産業の成長を支える先進コンテンツ技術」

ーー今回初めて、DCEXPOがInter BEEの会場内で併催となりますが、そのねらいについて教えてください。

 「DCEXPOは、これまで10年にわたり、日本における先進的なコンテンツ技術をテーマとして展示やセミナーで構成される総合イベントとして、お台場の日本科学未来館で開催してきました。日本のコンテンツ産業の成長の源泉となり、新たな表現を実現するのは、先進コンテンツ技術です。DCEXPOはそうした技術の中でも、研究機関や社内ベンチャー等で研究・開発が進められており、ようやく試作展示やデモンストレーションが出来るまでになった先駆的な技術を採り上げてきました。まだ製品化される前の段階で、どういうビジネスが生まれるか分からないものも含めて、新たなコンテンツビジネスや表現を生む高いポテンシャルを感じさせる技術を中心に出展してもらっています。現在、さまざまな用途で実用化が進むVRやAR、プロジェクションマッピングについても、DCEXPOでは、世間で話題になる前から紹介していました」

 「先進的なコンテンツ技術をクリエイターや開発パートナーに知ってもらうことで、その技術を利活用したビジネスが事業化される契機となります。新たなコンテンツビジネスは、日本のコンテンツ産業の競争力を強化するとともに、開発パートナーとなった企業にとってもマーケットを拡げるチャンスとなります」

 「DCEXPOはこれまで10年間の経験と成果を踏まえて、今年からはより実用化に向けたビジネスマッチングを重視して、B2B色の強い場での開催を目指すことにしました。コンテンツと親和性の高いInter BEEの会場での併催をJESAに相談したところ、快諾をしていただきました」


■「コンテンツ制作者やメーカーとの積極的な意見交換の場に」
ーーInter BEE会場での開催ということで、どのようなことを期待されていますか。
 「Inter BEEに来場する多くの映像コンテンツの作り手や、放送・映像技術の専門家、メーカーの開発担当者の方々に、DCEXPOに出展するさまざまなコンテンツ技術を見ていただくことで、そこに新たな化学反応が生まれることを期待しています」

 「映画やドラマ、あるいは双方向のコンテンツ開発の現場で日々活躍している方々からの意見が刺激となり、より実用化へ向けた研究を具体的にしていったり、あるいは、メーカー等の開発パートナーと出展者との間で共同プロジェクトが生まれていけばと考えています」

 「また、DCAJとしては、こうした出展の場を提供するとともに、出展者に対して、川上から川下まで視野に入れて、パートナーの発掘やマッチングのフォローアップなどを検討しています。先進コンテンツ技術を用いたビジネスの創出は、コンテンツ産業の振興のみならず、コンテンツ市場の発展を通じた波及効果がIT産業等の関連産業にも好影響を与えることが期待されます」


■「ITを駆使することで新たなコンテンツビジネス拡大へ」
ーー現在の日本のコンテンツビジネスについてはどのようにご覧になっていらっしゃいますか。

 「日本では戦争直後から個人が高いコンテンツ創造力を発揮してきました。同人誌での切磋琢磨、懸賞小説やマンガコンテストへの応募、ラジオ深夜放送のリクエスト葉書で無類の創意工夫をみせ、多くのコンテンツ作家や事業家が生まれました。ネット時代にはブログ小説や投稿動画を個人が発信しており、時にはメジャー作品の原作になるような水準です。一方、古来から、筆や彫刻刀、あるいは茶道における茶器といった道具が職人の手によって洗練されてきたわけですが、創意工夫の化体という観点からこれらも広義のコンテンツと言ってよいのではないでしょうか。現代の映像表現やさまざまなコンテンツ制作にもそれに通じるものがあります。日本にはコンテンツ創作文明と呼んでよいような高いポテンシャルのコンテンツ力があり、その成果は日々積み上げられていると実感しています」

 「DCEXPOがテーマとする先進コンテンツ技術を用いて、表現実現、作品制作、サービス提供等をしようとすればIT機器や技術が必須ですし、デジタルコンテンツとITは不離不可分の関係にあります。InterBEEとDCEXPOの双方の出展者及び来場者は、相互に協力し合えるパートナーとなりえます。DCEXPOをInterBEE内で開催させていただけることにより、大きな相乗効果が期待できます。」

 「日本が戦後からこれまでの間、経済成長や高齢化などさまざまな社会情勢の過程で生み出してきたさまざまなコンテンツは、東南アジアなど今、まさに経済成長をたどっていたり、高齢化に至ろうとしている国々でヒットするチャンスに恵まれることでしょう。日本が五感を総動員した新たなコンテンツビジネスを生み出し続けて、コンテンツの未来を切り拓く先駆者であるよう、DCEXPOではしっかり先進コンテンツ技術を発信していきたいと思います」

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