Special

2017.12.20 UP

【INTER BEE CONNECTED 2017報告】(2)「テレビはリビングルームで生き残れるのか?!」最新のスマートTVを軸に。テレビと人びとの新しい関係を議論!

HAROiDの安藤氏、KIRIN氷結の波瑠とだるまさんがころんだを楽しんでクーポンがもらえるCMを披露
HAROiDの安藤氏、KIRIN氷結の波瑠とだるまさんがころんだを楽しんでクーポンがもらえるCMを披露
SHARPでは”AIoT”を掲げてAIとIoTの融合させた製品やサービスを開発中
SHARPでは”AIoT”を掲げてAIとIoTの融合させた製品やサービスを開発中
「猫の番組」と声でオーダーしたらありとあらゆる猫にまつわるコンテンツが表示された
「猫の番組」と声でオーダーしたらありとあらゆる猫にまつわるコンテンツが表示された

 11月15日から17日までの3日間、幕張メッセで開催したInter BEE 2017の特別イベント「INTER BEE CONNECTED」。 15日2つめのセッションはシャープのIoTクラウド事業部・松本融氏に、ちょうど11月に発売された同社最新のスマートTVをデモンストレーションしてもらい。テレビと人びとの新しい関係。そしてテレビ受像機そのものの生活の中での“生き残り方”を議論した。テレビと生活者を繋ぐサービスを開発するHAROiD社の安藤聖泰社長と。それを受けとめるテレビ局側としてTBSテレビメディアビジネス局・石井大貴氏が登壇。博報堂DYメディアパートナーズ田代奈美氏が三者を取り持つ側としてモデレーションを担当した。(コピーライター/メディアコンサルタント 境 治)


■テレビと人びとの関係、考察と試み
 最初に田代氏が。本セッションの趣旨を解説。テレビは今や多様な使われ方をしているが、放送が人びとの生活の中で比重を減らす中。そもそもリビングルームに今後も置いてもらえるのかを考えるタイミングが来ている、最新のスマートTVを実際に見ていき。テレビデバイスの生き残りについて議論したいと述べた。

 これを受けて安藤氏がHAROiDの活動をプレゼンした。同社は「テレビをアップデートし。人びとに新しい価値を提供する」というミッションのもと、テレビCMにスマホで参加する仕組みを提供している。その具体例として。KIRIN氷結の波瑠とだるまさんがころんだを楽しんでクーポンがもらえるCMを披露した。また同社はテレビとスマートフォンをひもづけるIDを保持しており。これを活用することでさらにマーケティングに寄与できる仕組みも開発していくという。その発想は。まさにスマートTV的と言えそうだ。

 次にプレゼンした石井氏は。実は研究者の一面も持っており、TBSでビジネス推進に従事しながらメディアやコンテンツに関する研究と論文づくりも行ってきた。その考察の中から。今後のテレビのポイントについて語った。1:期待以上のコンテンツを生み出せるポテンシャルがあるか?2:ユーザーの意識や行動変化をくみ取り。ネット空間をどのように利用するか?3:動画が溢れ。情報が多様化する中でどう存在に気づいてもらうか?この3つが今後問われるはずだと説明した。


■人を感じて番組をレコメンするSHARPのスマートTV
 そしていよいよ、セッションの核となる松本氏のプレゼンとスマートTVのデモンストレーションがはじまった。SHARPではいま、”AIoT”を掲げてAIとIoTの融合させた製品やサービスを開発中だという。話題になったROBOHONもその一環で。ヘルシオや冷蔵庫などの家電製品をスマートフォンとも結びながらAI化、IoT化していっている。テレビはそうした製品のターミナル的ポジションだ。新しいアクオスにはCOCORO VISIONが搭載され、センサーで人を感じ番組をお勧めするなどコミュニケーションしながら、オーダーに応じて録画予約してくれたりする。さらに視聴行動がクラウド上に蓄積され。その家庭に合わせた使い方をレコメンドしていくという。スマートフォンとも連携して便利に使えたり。より便利にするサービスも提供するなど。これまでのテレビの概念を塗りかえるようなコンセプトの機能満載だ。

 持ち込まれたテレビを会場でモニターに映し出しながら「猫の番組」と声でオーダーしたらありとあらゆる猫にまつわるコンテンツが画面に並び。会場からは驚きの声が上がった。


■テレビ局とメーカーの共同開発の可能性
 そんな中でのテレビ放送の価値があらためて問われていること。また放送を超えてネットでのサービス展開に向き合わざるをえないテレビ局のポジションが浮き彫りになった。同時に。こうしてテレビが進化してリビングルームで新たな役割と居場所を確保することで。テレビ局もコンテンツを送り届けることができることも痛切に感じさせられた。となると、テレビ局とテレビメーカーはもう一度向き合い、一緒に新たなサービス開発に取組むべきかもしれない。そんなタイミングが訪れていることも。あらためて思い知らされる前向きなセッションとなった。

  • このエントリーをはてなブックマークに追加