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2017.4.27 UP

【NAB Show 2017】セッション「デジタル透かしによるコンテント・セキュリティ」 "2017年は海賊行為に対抗する重要な年" 映像の高精細化による海賊行為拡大への対応

DWAシニア・アドバイザーのサマターニ氏
DWAシニア・アドバイザーのサマターニ氏
世界の海賊行為は増加傾向にある
世界の海賊行為は増加傾向にある
デジタル透かしはメディアによって最適化する必要があるという
デジタル透かしはメディアによって最適化する必要があるという
セントラルホールの一角にできたパビリオンスペース
セントラルホールの一角にできたパビリオンスペース

 4月25日、NAB Show 展示エリアのラスベガス・コンベンション・センター・セントラルホールにあるサイバーセキュリティのパビリオンで、デジタル透かし(Forensic Watermarking)に関する講演があった。
 登壇したのは、DWA(Digital Watermarking Alliance)のシニア・アドバイザーのRajan Samtani(ライアン・サマターニ)氏。
 コンテントセキュリティの技術向上が図られている中で、オーディオ・ビデオの海賊行為は成長しているという。2017年3月の調査によると、世界で消費者が視聴しているコンテンツの52%がオリジナルではなく、海賊行為によるものだという衝撃的な数値が紹介された。グーグルの調査(Transparency Report)では、海賊行為によるコンテンツの数は2014年から2017年までの3年間で5倍に増えているという。
 海賊行為は、P2P、サイバーロッカー(クラウド上のデータ保存)、IPTVを用いた一見、合法的な海賊行為などさまざまな手法で行われている。
 海賊行為が終わらない背景には、「PIRACY CONTINUUM」(海賊行為の連続体)と呼ぶ生態系のようなものがある。海賊行為で儲けようとする犯罪者(Criminals)と、素早いハッキングを自慢したいハッカー(Hackers)、罪の意識のないいたずら者(Casual Pirates)のほかに、購入したいのに購入ができずにいる消費者(Frustrated Consumers)、合法なのかどうか分からない消費者(Confused Consumers)などの存在が挙げられている。
 この対応策として、もともとコンテンツの通常視聴では見ることはできないが、合法・不法に入手したコンテンツを不法に改ざんしたりしても消えないデジタル透かしが重要だという。デジタル透かしには、ベースバンド型、符号化型、ビットストリーム型の3つあり、それぞれ用途や視聴環境にあわせて利用されている。
 サマターニ氏は、海賊行為における新たな脅威となる環境が整いつつあるという。DWAでは、4K UHD、HDRなどコンテンツが高精細・高解像度になり、ネットがより広帯域で利用可能になることで、視聴デバイスも高度化し、海賊行為はさらに増大すると危惧している。そうした動きに対して、DWAとUHDフォーラムは現在、新たな脅威に対応するための対応策を構築中だという。

編集:Inter BEE 2017 ニュースセンター

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