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2015.11.13 UP

【NEWS】WOWOW テニスの試合をライブで360度映像配信 パナソニック製360度カメラをコート上に配置

360度映像ライブ配信を企画した猪股氏「様々なジャンルへの可能性も探っていきたい」と意気込みを語る
360度映像ライブ配信を企画した猪股氏「様々なジャンルへの可能性も探っていきたい」と意気込みを語る

 WOWOWは11月28日、放送とイベント、ウェブコンテンツなどで構成する催し『TOUCH!WOWOW2015』」を開催する。
 3チャンネル合計で33時間の無料放送のほか、360度カメラを使ったライブ配信を実施する。これは、「日清食品ドリームテニスARIAKE」の試合の模様を360度パノラマカメラで撮影し、中継映像とともに、六本木のニコファーレへ伝送する。そこで100台を越えるHMD(ヘッド・マウント・ディスプレー)を用意し、臨場感を体験。HMDには、サムスン電子およびOculus VR社が共同開発した「Gear VR」を使用する。
 「日清食品ドリームテニスARIAKE」には、錦織圭も参加し、マリン・チリッチとの対戦も予定されているほか、錦織圭のコーチを担当しているマイケル・チャンもこのイベントに参加する予定。
 会場では、視聴用アプリとして、クロスデバイスとWOWOWの共同開発による「idoga-live」と、ニコニコ動画で360度映像を視聴できるアプリ「niconicoVR」を用意している。
 参加は事前に応募した50組100人の希望者のみだが、ロビーにもGear VRを数台用意して、希望者以外の来場者にも体験してもらえるようにしている。
 さらに、家庭でもネットを通じてスマートフォン、PCなどで視聴可能という。
 今回の撮影は、パナソニックが開発した360度カメラの技術試作機を用いる。カメラは3台(うち1台は予備)用意し、1台はコートサイド、もう1台は選手入場口付近に設置する予定。360度カメラは、7つのレンズを持つバージョンと3つのレンズを持つバージョンの2種類あり、いずれも複数レンズからの映像をカメラ内で貼り合わせ処理をし、リアルタイムでHDMI出力する。これを会場に設置した中継車から番組用映像とともに、ニコファーレ会場に伝送する。
 ニコファーレでは、MCの進行にあわせイベント形式で、番組映像を上映したり、会場内の3壁面(正面、左右)にライブ映像を上映し、没入感を楽しむ。会場内では、加えてHMD用にWiFiで配信する。
 360度映像のライブ配信を企画した技術局運用技術部の猪股塁氏は、今回の企画の経緯を次のように説明する。
 「2年ほど前から、360度映像についての研究開発を社内の有志で進めており、それを今回の番組で生かしたいと考えました。イベントや展示会などで情報交換をしてきたさまざまな企業の協力を得ています」
 28日のイベントへ向けて、現在、さまざまな調整を進めているという。「ネットの転送速度や画質など、臨場感を感じてもらうための質を確保しながら、ライブ配信を滞りなく、大勢が視聴するためのデータ量の配分など、試行錯誤を続けています」(猪股氏)
 WOWOWではまた、今回の360度視聴のイベントを紹介する360度映像のプロモーションビデオを制作し、YouTubeで配信している。ライブの固定カメラと異なり、カット編集なども交えた時系列の作品だ。
 「360度映像でストーリーを進めるには、いろいろな点に注意しなくてはならないことが分かりました。例えば、視聴者が視点を移動すると、本来ストーリーの進行に関わっている役者が視界から外れてしまうこともあります。そこで、まわりを見渡すための時間的な余裕を提供したり、役者へ視線を戻すような誘導をしたりする工夫が必要です。また、映像のカット割りをした際に、前後の位置関係が把握できるような配慮もしなくてはならないなど、演出面でいろいろと苦労しました。また、360度カメラですので、カメラマンや監督などが見切れないようにするため、スタッフは別室から指示を出すなど、360度映像撮影ならではの制作態勢が必要でした」(猪股氏)
 猪股氏は、「今回の経験を生かして、スポーツ、音楽ライブ、ステージなど様々なジャンルへの可能性も探っていきたいと思います」と意気込みを語る。

 今回のイベントの「360°パノラマ映像生配信」ページが11日から開設されている。URLは下記になる。
http://www.wowow.co.jp/touch2015/panorama

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