【NAB Show 2012】独Fraunhofer研究所 AVコーデック検査ライブラリを開発

2012.4.23 UP

AV Analyzing Toolboxの画面

■符号化・伝送による影響をリアルタイムに検出

 独Fraunhofer研究所IDMT部門(SU6212)は、符号化(圧縮)済みのストリームをリアルタイムに検査する「A/V Analyzing Toolbox」を開発した。符号化や伝送によって生じた誤りにより生じるブラックスクリーン、ブラー、ブロック歪み、フィールド順序の入れ替わり、ノイズ(以上、映像データ)、ドロップアウト、ハム音、位相シフト、ノイズ(以上、音響データ)などを検出する。

 ツールボックスはライブラリの形で提供され、UI等はソフトベンダーが別途開発する。ライブラリはPC上で動作し、AVストリームに対しては実時間、ファイルに対しては実時間以上の速度で検査が行える。
 これまでも検査を行うハードウェアは存在したが、ソフトはほとんど無かった。符号化前の原データを用いずに、ノイズ、ブラックスクリーンを検出するなど高い機能を持つ。

 開発を指揮した同部門Head of Audio-visual SystemsであるUwe Kühhirt博士は「このライブラリを組み込む顧客を求める」としている。問題の原因を指摘する機能については「 原因推定は難しい課題であるが、今後のバージョンで取り込む」として、検討中であることを明らかにした。将来については、「リアルタイム性を活かした応用をフラウンフォーファー研究所の他の部門と開発中で、9月のIBCには興味深いデモを示すことができる」と開発が進んでいることを示した。

#interbee2019

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