【NEWS】ケイ・オプティコム FTTHによる4K60pライブ伝送実験 CATV、BS17、地デジの各放送方式を想定した変調・ビットレートで実施

2014.11.2 UP

2013年と今年のワークフローの比較

2013年と今年のワークフローの比較

収録から配信、表示までの機器構成

収録から配信、表示までの機器構成

会場でパナソニックの4Kウエアラブルカメラで撮影した映像などを4Kタブレットで視聴できるコーナーも設けられていた。

会場でパナソニックの4Kウエアラブルカメラで撮影した映像などを4Kタブレットで視聴できるコーナーも設けられていた。

 ケイ・オプティコムは10月26日、FTTH網を使った4K(3860x2160)映像の伝送実験を行った。同社の4Kライブ伝送実験は、昨年に続いて2度目となる。今回は、60fps、8bitでHEVCエンコード処理を行い、CATV、BSデジタル、地上デジタル放送の3つの放送方式に変調し、同社の光サービス「eo」のFTTH網で伝送した。ケイ・オプティコムでは、2016年に開始予定のBSにおける4K試験放送を、光ケーブルテレビサービス「eo光テレビ」利用者向けに、セットトップボックス(STB)が不要なパススルー方式で提供する予定。(上写真は、左からTC8PSK、256QAM、256QAM(4Kを1080iにダウンコンバートした映像)、OFDM)
(ザッカ・メッカ 山下香欧)

■実験ワークフロー、 各種変調方式により変調した4K映像の伝送
 実験は、同社がメインスポンサーの「大阪マラソン2014」のゴール地点(インテックス大阪前)に設置したソニーPMW-F55 カメラで撮影した映像(4K60p)を光で伝送。HEVCリアルタイム符号化はNECとエレメンタルテクノロジーズの各エンコーダーシステムで行った。
 CATV放送方式(256QAM)およびBSデジタル放送方式(TC8PSK)の ビットレートは、Channel4Kに合わせた35Mbpsで、地上デジタル放送方式(OFDM)のビットレートは14.5Mbps(エレメンタルエンコーダーのみ)。
 各放送方式に変調し、同社のFTTH設備を通じてインテックス大阪2号館にある同社ブースまで伝送した。BS変調は、将来的に16APSKになる予定もあるが、今回は既存のTC8PK、周波数BS17(1356.36MHz)のパススルーで行った。BS17は、将来の4K試験放送で使用される予定の周波数。
 マラソン会場に併設会場でもパブリックビューイングを実施した。大阪マラソンブース内のテレビ用回線終端装置(V-ONU)で受信した映像信号は、各種方式に対応したパナソニック4K対応セットトップボックス(STB)で復調および復号を行い、放送方式ごとに4Kビエラで再生した。パナソニックのSTBは7月に開催されたケーブルショーで出展した試験機。TC8PSKとOFDM対応には、今回の伝送実験用に開発した。

■HD映像をアップコンバートした4K映像との比較検証
 興味深いのは、4K映像と同時にHD画質で撮影した映像をアップコンバートし、リアルタイムエンコードしたHEVCストリームも4KTVに再生してみたことだ。アップコンバーターは朋栄のURC-4000を使い、コミュニティチャンネル放送用のHD60iを4K60pにリアルタイムでアップスケーリングを行った。  
 画質を検証するために、4KカメラソースをHDにダウンコンバートして再度4Kに変換したHEVCストリームとサイドバイサイドで表示し、関係者から意見を聴衆していた。4Kコンテンツの数がまだ限られた中、簡易な設備対応で4K放送コンテンツの充実を図るねらいという。

2013年と今年のワークフローの比較

2013年と今年のワークフローの比較

収録から配信、表示までの機器構成

収録から配信、表示までの機器構成

会場でパナソニックの4Kウエアラブルカメラで撮影した映像などを4Kタブレットで視聴できるコーナーも設けられていた。

会場でパナソニックの4Kウエアラブルカメラで撮影した映像などを4Kタブレットで視聴できるコーナーも設けられていた。

#interbee2019

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