【Inter BEE 2014】IIJ 「4K/HEVC」に対応したクラウド型高速ビデオ変換ソリューションを展示 ハードディスク納品対応でアップロードの省力化も

2014.11.14 UP

IIJ GIOクラウドトランスコードパッケージで使用するファイル変換ソフトウエア「Cambria FTC」

IIJ GIOクラウドトランスコードパッケージで使用するファイル変換ソフトウエア「Cambria FTC」

IIJ GIOクラウドトランスコードパッケージの概念図

IIJ GIOクラウドトランスコードパッケージの概念図

 インターネットイニシアティブ(IIJ)は、11月19日(水)から21日(金)までの3日間、千葉・幕張メッセで開催されるInter BEE 2014に出展する。単独のブースを構えるのは初めてのこととなる。ブース(ブース番号:6703)では、ビデオファイルをクラウドにアップロードするだけで、手軽に各種のストリーミング配信用ファイルに変換する「IIJ GIOクラウドトランスコードパッケージ」を中心に展示を行う。
 今回の展示の目玉となるのは、IIJ GIOクラウドトランスコードパッケージに新機能として追加された「4K/HEVC対応オプション」。インターネットイニシアティブ プロダクト本部 プロダクト推進部 企画業務課 シニアエンジニアの山本文治氏は、「4Kコンテンツの生かし方として、通信を介してストリーミング配信する手法が1つの主流になってきている。4Kへのファイル変換(トランスコード)に必要なコンピューティングパワーやリソースをクラウドで提供することで、4Kのストリーミング配信の今後の広がりを支援したい」と語る。

■クラウドに専用領域を設け高速にファイル変換を行う「IIJ GIOクラウドトランスコードパッケージ」
 IIJ GIOクラウドトランスコードパッケージは、米Capella Systemsが開発したソフトウエア「Cambria FTC」をクラウド上に実装して提供するソリューションパッケージ。動画のファイル変換には大きなCPUパワーやリソースを必要とするため、番組制作会社などが自前でワークステーションなどのハードウエアを用意すると、負担が大きかった。「ファイル変換用途には、自前でハードウエアの資産を持たずに、最新の機器やサービスを利用できるクラウドが適している。インターネットで公開する動画が増加し、ストリーミング配信の需要が高まる中でパッケージとして提供を始めた」(山本氏)。
 IIJでは11月4日に、IIJ GIOクラウドトランスコードパッケージに「4K/HEVC」に対応するオプションを追加したことを発表した。山本氏は「HDに比べて画素数が4倍、フレームレートが2倍になる4Kのトランスコードは、HDの数十倍の処理時間が必要になる。10分程度のクリップのトランスコードで、ワークステーションを半日占拠することもある。4Kでは資産への投資が不要なクラウドを利用して効率化するメリットが大きい」と、パッケージを提供する背景を語る。
 4Kコンテンツの配信に適した動画圧縮技術として、HEVC(High Efficiency Video Codec)/H.265に対応する。同社 プロダクト本部 プロダクト推進部 企画業務課の近藤 淳氏は、「HEVC/H.265は2014年に標準化されたばかりで、まだ進化する余地がある。クラウドのパッケージを利用すれば、必要に応じて低コストで最新技術にキャッチアップが可能」と言う。Inter BEE のブースでは、IIJ GIOクラウドトランスコードパッケージのデモを行い、動画トランスコードにおけるクラウド利用のメリットを訴求する。

■納品は慣れ親しんだハードディスク(HDD)でOK、ハードディスク納品オプショオンも提供
 IIJはIIJ GIOクラウドトランスコードパッケージの提供と同時に、原盤の動画ファイルをハードディスク(HDD)で納品できる「ハードディスク納品オプション」を提供する。原盤の動画ファイルはデータ量が大きく、クラウドにネットワークを経由してアップロードするとなると長時間を要する可能性が高い。「ネットワークの状況によっては、クラウドでトランスコードの処理を行うよりも、アップロードに長時間が必要になることもある。この手間や時間をかけずに済むように、ハードディスクを物理的に受け取るサービスを提供する」(山本氏)。
 具体的には、NTTデータ・スマートソーシングに委託し、同社のコンテンツハンドリングサービスを利用する。ユーザーはバイク便や宅配便でHDDを納品すれば、その後はクラウドへのアップロードとファイル変換のトランスコードを自動的に処理し、終了通知が届くしくみだ。「ファイルベースが進み、クラウドを活用してもらうが、原盤のHDDを送るオペレーションは今までと変わらないで済む」(山本氏)と、クラウド時代のユーザビリティにも自信を見せる。

【インターネットイニシアティブ】
本社住所:〒102-0071 東京都千代田区富士見2-10-2 飯田橋グラン・ブルーム
URL:http://www.iij.ad.jp/
ICT/クロスメディア部門 /ホール6 /6703

IIJ GIOクラウドトランスコードパッケージで使用するファイル変換ソフトウエア「Cambria FTC」

IIJ GIOクラウドトランスコードパッケージで使用するファイル変換ソフトウエア「Cambria FTC」

IIJ GIOクラウドトランスコードパッケージの概念図

IIJ GIOクラウドトランスコードパッケージの概念図

#interbee2019

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