【Inter BEE 2014】朋栄 Inter BEE事前説明会を開催 約5.5kgに小型化した4K高速度カメラ「FT-ONE」など世界初公開、新製品を多数出展 ファイルベース、4K製品など国内外での導入実績伸ばす

2014.11.5 UP

国内・海外の状況とInterBEE2014出展コンセプトを説明する清原社長

国内・海外の状況とInterBEE2014出展コンセプトを説明する清原社長

「新MediaConcierge」を紹介する朋栄アイ・ビーイー和田社長

「新MediaConcierge」を紹介する朋栄アイ・ビーイー和田社長

「新MediaConcierge」の画面

「新MediaConcierge」の画面

 朋栄(本社:東京都渋谷区)は、2014年10月30日、同社本社において、2014年11月19日(水)から21日(金)の3日間、幕張メッセにて開催するInterBEE 2014事前説明会を開催した。同社ブースでは(ブース番号:4208)、昨年に引き続き「Continuous Innovation」をメインテーマとし、サブテーマとして「FOR-A for a 4K Future」を掲げ、ビデオスイッチャ、マルチビューワ、キャラクタジェネレータ、プロセス製品など各種4K対応製品群を紹介する。そのほか、ファイルベース製品、アーカイブ製品、ベースバンド製品、バーチャルシステム、特殊用途カメラ等、各種新製品を展示する。

■ 国内では、報道サブシステムやファイルベースシステムを多数納品
 冒頭の挨拶で代表取締役社長の清原克明氏は、同社の最近の国内および海外の動向について説明が行われた。国内の動向について「現時点で売上げは計画比で未達成だが、営業利益は前年度比で増益の見通し。売上げの中身の質は向上している1年であった」(清原氏)と説明した。
 同社では昨年の富山テレビの報道サブシステムを手がけたのを皮切りに、福井テレビの報道サブシステムも担当、その他にも長野朝日放送など幾つかの報道サブシステムの案件があるという。また、ファイルベースシステムについても、「ベースバンドとファイルベースの融合が非常に重要になっている」とし、「スイッチャやマルチビューア、ルータといったベースバンド系製品を中核としてファイルベースシステムを融合。独創的なシステムを訴求ポイントやメリット含めて提案している。ファイルベースを中心とした報道編集系システムも担当した1年だった」と1年を振り返った。
 なお、4K高速度カメラ「FT-ONE」についても徐々に実績が出てきており、テレビ朝日に1台納入し、レンタル案件も多く、ゴルフやテニス、サッカーなどのスポーツで利用されているという。

■ 4K/8Kなどの高精細時代に応じた取り組み強化
 海外の状況については、同社のHANABIシリーズのコンパクトビデオスイッチャ「HVS-100/110」を核にして放送系の周辺機器を出荷。「欧州以外の地域では前年比同、または前年比増になっている」(清原氏)と述べ、「徐々に実績を積み上げながら海外輸出比率を大いに伸ばしていきたいと考えている」と説明した。また、4Kについては「韓国のKBSにFT-ONEをスポーツ等で使ってもらっている」としながらも、「もう少し時間が必要(同氏)」という認識を示した。そして、今後の取組について清原克明氏は、「国内、海外共に4K/8K等の高精細の時代が迫ってきており、乗り遅れることなくしっかりとした取組を展開して行きたい」と説明した。

■ FT-ONEの小型化新モデルなど「世界初公開」や「InterBEE初出展」が目白押し
 今年のInterBEEでは、昨年に引き続き「Continuous Innovation」をメインテーマとし、サブテーマとして「FOR-A for a 4K Future」を掲げ、メインステージでは、4K制作編集など4Kソリューションを中心にプレゼンテーションを実施する。

 今回のInterBEEでの注目製品として、清原克明氏は次の12項目を挙げた。
(1)4Kソリューション展示
(2)世界初公開となる高速度カメラのFT-ONEの新モデル
(3)国内初出展のビデオスイッチャ「HVS-2000 “HANABI”」(HVS-XT2000から型名変更)
(4)InterBEE初出展のマルチビューア「MV-4200」
(5) InterBEE初出展のアップコンバータ「URC-4000」と国内初出展のフレームレートコンバータ「FRC-9000」
(6) InterBEE初出展のマルチチャンネルプロセッサ「FA-505」
(7) InterBEE初出展の4K対応キャラクタジェネレータ「VWS-4K」
(8)世界初出展の制作支援システムとして進化したMediaConciergeの新製品「新MediaConcierge」
(9) InterBEE初出展のIPチェンジオーバー「IPS-6200 [朋栄YEMエレテックス]」
(10) InterBEE初出展のマルチコーデック対応LTOレコーダ「LTR-200HS6」
(11) InterBEE初出展のアドバンスドバーチャルシステム「InfinitySet [Brainstorm]」
(12) 世界初公開となる207万画素フルHD/60fpsの超高感度カメラ「HBC-2000」

■ 朋栄の4K関連製品を一同に集め壁面展示
 4Kソリューション展示では、高速度カメラ「FT-ONE-OPT」、4K切り出し装置「ZE-ONE」をはじめ、4K対応 2M/Eビデオスイッチャ「HVS-2000“HANABI”」、キーヤ/クロマキーヤ「HVS-100KEY」、フレームレートコンバータ「FRC-9000」、アップコンバータ「URC-4000」、キャラクタジェネレータ「VWS-4K」、バーチャル/RCGシステム「Brainstorm eStudio」など、InterBEE初出展機器を含む4K関連製品を一同に集め壁面展示する。

■ FT-ONEの小型化、カメラヘッド分離モデルの新FT-ONEを世界初出展
 4K高速度カメラ「FT-ONE」の新製品として、FT-ONE の特長を継承しつつ、小型化と使いやすさを追求した新モデル「新FT-ONE」を世界初公開する。この新FT-ONEはカメラヘッド分離モデルで、ベースステーションとは光ファイバで接続する。重量は約5.5kgでサイズは180mm(W)x197mm(H)x290mm(D)。また、マウントはPLマウントで、センサは既存のFT-ONEとは異なるという。今回の事前説明会では実機展示がなかったが、InterBEEの会場では実機を展示を予定しているという。

■ ユニークな機能を搭載したビデオスイッチャ「HVS-2000 “HANABI”」を国内初出展
 ビデオスイッチャ「HVS-2000 “HANABI”」は、2014年発売を予定している4K対応2M/Eビデオスイッチャで、今回のInterBEEにて国内初お披露目となる。「HVS-2000」は、イベント、ライブ、スポーツ中継などライブビデオ向けオールインワン製品。その特徴は、スイッチャの性能を最大限発揮するためのさまざまなユニークな機能(MidasTouch、MELite、FLEXaKEY、ONStage、P-MEMなど)を搭載している点だ。さらに、マルチフォーマット化により4Kライブ制作にも対応しているという。例えば、"MELite"はAUX2系統を使用してプレビューを確認しながらカットやミックス、ワイプといったトランザクションの適応やキーイングが可能。"FLEXaKEY"は4系統のKEYをM/E1、M/E2、AUXへフリーアサインが可能で、AUXバス上でP-in-P表示や"MELite"を使用してアップストリームキーとして利用することが可能。"ONStage"はコントロールパネル上で"MELite"に対してM/E列と同等の操作が可能だ。また、用途としては、ライブなどで全ての"MELite"出力を同時にあるいは別々に切り替えるといった演出による多数のディスプレイに対して独立した演出や全てのディスプレイを同時にコントロールすることができる。また、"FLEXaKEY"を応用することで、複数モニタをつなげたビデオウォールもHVS-2000だけで実現することが可能という。

■「新MediaConcierge」を世界初公開
 同社では、ファイルベースソリューションである「MediaConcierge」の新製品を世界初公開する。この「新MediaConcierge」は、従来の「MediaConcierge」と異なる点は、クラウドを見据えたシステムという点だ。クラウド化することで、情報の共有やメタデータを共有利用した制作環境、SNSライクなグループ管理機能を提供する。今回のクラウドを使った「MediaConcierge」について同社取締役兼株式会社朋栄アイ・ビーイー代表取締役社長 和田雅徳氏は「全ての素材をクラウドに置くのではなく、有事の際を考慮して、ローカル環境とクラウド上にそれぞれ素材を入力する。ただし、共有して利用するものはクラウド上に素材を置く「階層型クラウド」システム」と説明した。

 また、メタデータについても、それぞれカメラメーカで異なるカメラ用メタデータやメディアによってことなるメタデータ、テロップメタデータ、編集メタデータ、字幕メタデータとそれぞれのメタデータをオリジナルのまま別レイヤーとして保管・管理し、それをとりまとめる上位レイヤーのデータベースを持つことで、一元管理するという。これにより、「インジェストした時のメタデータをそのままの形式でエクスポート時に取り出すことはもちろんのこと、または一度加工して異なるフォーマットでエクスポートすることも可能となり、カスタマイズが可能になる」と説明した。

 さらに、公開グループ間で素材へのコメント、例えば注目すべきシーンや人物情報を他意味コード情報と共に共有することができるSNSライクなコメント情報交換機能や白/黒素材管理機能、テロップ運用支援機能がある。

 その他の主な出展内容については、「【Inte BEE 2014】朋栄 「FOR-A for a 4K Future」を掲げ4K対応製品を展示 FT-ONEを小型化した新製品など世界初公開、新製品を多数出展(http://www.inter-bee.com/ja/magazine/creation/detail.php?magazine_id=2583)」を参照されたい。

【朋栄】
本社住所:〒150-0013 東京都渋谷区恵比寿3丁目8番1号
URL:http://www.for-a.co.jp/
出展部門 / ホール / 小間番号:映像・放送関連機材部門/ホール4 /4208

国内・海外の状況とInterBEE2014出展コンセプトを説明する清原社長

国内・海外の状況とInterBEE2014出展コンセプトを説明する清原社長

「新MediaConcierge」を紹介する朋栄アイ・ビーイー和田社長

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「新MediaConcierge」の画面

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#interbee2019

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