InterBEE REVIEW2016
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43欧米のプロダクションや放送局はIP化に向けて動き出しており、日本のユーザーにも浸透してきている。そこで、このIPテクノロジーを国内ユーザーへ紹介していくことに力を入れていきたい。VSMコントロールシステムは、SONYや池上、海外メーカーなど各社の異なる制御プロトコルを全てサポートし、VSMのパネルでスイッチングや分配などのコントロールすることができる外部制御システムとして提供している。■IP伝送技術を使った新しいアプリケーションを提案 ブースではドイツLAWO社のブロード・オーディオミキシングコンソールとVSMコントロールシステムをネットワークで接続し、ボールの位置に応じてマイクが自動に動く自動化システムを展示した。これは、サッカー場の選手の動きをもとに、ボールの位置に応じてマイクの雲台とミキシングコンソールを自動で動かすシステム。ボールの位置は、選手の動きなどをデータ化する会社が提供するトラッキングデータから推定する。会場でも、サッカーのフィールドを想定したアプリケーションとしてデモをしたが、来場者の注目度が非常に高かった。野球やホッケーなど選手が動くデータさえあれば、あらゆる場面で活用できる。現在、すでにいくつかの放送局へ提案中で、今後も問い合わせが増えていくと期待している。お客様の声を得て製品を育てていく■映像の関係者からも意見を聞けるように Inter BEEは放送局やPA会社、プロダクション、レコーディングスタジオなどのお客様が集まっていただける場。そうした幅広いお客様の生の声を聞いて、製品にフィードバックすることができるという点で、大切な場所であると考えている。また、我々はオーディオのみではなく、IP化が進むにつれ映像も含めたIP伝送機能も追加していく中で映像関連の機器も扱っており、映像関連の方と話ができる機会を作るため、映像・放送関連機材部門とオーディオ部門の中間に、映像とオーディオの両方を扱う企業が展示できる様なフロアー構成に期待したいと思っている。

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